雨水対策に約12億円 産業団地造成事業を推進(栃木市予算案)

[2023/2/11 栃木版]

 栃木市(大川秀子市長)は10日までに、2023年度予算案を発表した。一般会計は、前年度当初比10.4%増の741億6000万円で、過去最大規模となった。普通建設事業費は、着工した都賀総合支所の建設や、事業に着手したとちぎクリープラザの基幹的設備改良工事、雨水・浸水対策事業などで、93.7%増の135億0849万円と積極型の予算編成を行っている。主な建設事業は、子どもの家の新築工事、新産業団地整備に向けた基本設計、新消防本部庁舎の各種整備、北部分署の基本設計、伝建地区拠点施設の基本設計、2地区の産業団地の整備などを行う。=2面に主要建設関連事業と予算額

 建設関連では、都賀総合支所複合施設の建設で10億2770万円を計上した。本年度から着工した施設新築工事を進めるほか、23年度はV2X設備工事、外構設計の委託料、現施設の都賀支所や都賀公民館の解体設計の委託料などに予算を充当している。

 学童保育施設整備事業には2億1543万円を計上し、(仮称)大平西子どもの家2号館で新築工事などを行う。し尿処理施設の衛生センターは更新を計画し、整備基本構想の策定の委託料で920万円を計上した。

 防災重点農業用ため池整備事業は、ため池5カ所の実施計画策定の委託料に2678万円を配分した。産業団地造成を進めるためのインター周辺開発事業は、栃木IC周辺での基本設計の委託料などで4336万円を計上している。

 雨水・浸水対策事業には11億9147万円を計上し、調節池の設計や整備工事、地下貯留施設の整備工事、平井地区排水施設整備工事などを進めていく。

 消防庁舎整備事業には5億5967万円を計上し、建設中の消防本部庁舎新築工事などのほか、23年度は新たに本部別館解体工事や車庫新築工事にも着手する。新消防本部庁舎に設置する高機能消防指令センターの整備事業には、7億0304万円を配分。都賀分署と西方分署を統合して設置する北部分署整備事業は、新施設の基本設計や造成設計、都賀と西方分署の耐震診断の委託料などで2751万円を計上した。

 学校施設は、小中学校設備省エネ推進事業に1013万円を計上し、5校でLED化改修設計、4校で空調設備更新設計の業務を委託する。伝建地区拠点施設整備事業には3468万円を計上し、拠点施設の基本設計などを委託する。

 栃木総合運動公園では、幼児プールや陸上競技場の改修工事に2億0658万円を計上した。栃木文化会館施設整備事業は、施設長寿命化を含めた大規模改修工事を行うため、整備基本計画の策定の委託料で1600万円を計上している。

 道路は、生活道路舗装補修事業に2億円、交差点改良などを行う市道1066号線改良事業に1億5800万円、樋の口橋の修繕設計や牛落橋の更新工事などを行う橋梁長寿命化事業に1億2930万円を計上する。

 特別会計は、栃木西インター西産業団地特別会計が37.6%減の8億5260万円となった。計画地は栃木ICに面する約23haで、23年度は道路改良、造成、調整池整備などを進める。

 平川産業団地特別会計は、256.4%増の11億9190万円を予算化し、区画道路、水路、雨水幹線、整地の整備などを行う。

 企業会計では、水道事業の資本的支出が4.1%減の19億6727万円となり、耐震化に向けた塩化ビニル管の布設替などを進めていく。

 下水道事業の資本的支出は、13.3%減の28億4764万円となっている。管渠整備などのほか、永野川左岸第1排水区で管路整備、調整池築造、強制排水ポンプを備えた排水樋門の整備を実施する。23年度は、樋管整備工事などを行うとしている。

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