投資的経費が26%増 新規事業/保育施設2カ所整備(23年度予算案 宮城県 石巻市)
[2023/2/7 宮城版]
石巻市の2023年度予算案が明らかになった。一般会計は前年度比1.0%減の721億円を計上。投資的経費は同26.4%増の79億5000万円となった。新規事業では仮称・新石巻保育所整備事業に基本計画策定業務委託費として700万円、仮称・桃生こども園整備事業に測量調査等業務委託費として1000万円、基本設計業務委託費として750万円を盛り込むなどした。
一般会計は、東日本大震災の復興予算から通常予算への転換が着実に進展したことや、物件費を中心に可能な限り歳出を削減したことなどにより、前年度予算を下回った。
投資的経費の内訳は、補助事業が同約2.6倍の48億1400万円、単独事業が同32.2%減の29億5200万円、県営事業負担金が同約2.3倍の1億8200万円。
投資的経費の主な増額要因は、石巻中学校の校舎と屋内運動場の長寿命化改修工事費が23億6170万円と多額に上っていることなど。同校の改修工事は本年度に発注済みで、23年度も継続する。
新規事業の新石巻保育所は、公立の石巻保育所とふたば保育所を廃止し、1施設に統合する形で整備する。桃生こども園は、公立の桃生新田保育所と桃生幼稚園を廃止し、こども園として統合整備する。ともに再編計画に基づく措置。
新規ではこのほか、民間保育所建設事業費補助金に2億0386万円、前谷地小学校の水泳プール改築工事費に1億3100万円、大橋地区の防災連携拠点整備工事費に9450万円、石ノ森萬画館の中央監視盤・空調設備修繕費に6900万円、大吉野ため池の廃止に伴う水路等改修工事費に3900万円、齋藤氏庭園の耐震診断業務委託費に980万円を充てるなどした。
このうち、民間保育所建設事業費補助金は、稲井こども園(仮称)を新設する社会福祉法人夢みの里(石巻市)が交付対象。同法人は石巻トゥモロービジネスタウン(TBT)の土地を市から借り受け、定員100人程度の幼保連携型認定こども園を建設し、運営する。
新規以外では、七窪蛇田線の道路改良工事費に3億5000万円、東中瀬橋の橋梁整備工事費に2億4500万円、小網倉漁港他6漁港の漁港施設改良工事費に2億9540万円、雄勝クリーンセンターの焼却施設解体撤去工事費に1億9240万円、道路新設改良工事費に7000万円を盛り込むなどした。
委託費関係では、陸上競技場の基本計画策定業務委託費に2300万円、中瀬公園の調査設計等業務委託費に1000万円、前谷地小学校体育館の測量業務委託費に600万円と耐力度調査業務委託費に250万円、植立山公園の実施設計業務委託費に500万円を配分するなどした。
企業会計では、下水道事業会計の建設改良費に前年度比0.7%減の27億7691万円を計上。主な事業費は、雨水排水ポンプ場整備事業委託費に14億7550万円、汚水管渠築造等工事費に5億7400万円、雨水排水ポンプ場改修工事費に2億円を盛り込むなどした。
一般会計と4つの特別会計、2つの企業会計を合わせた予算総額は同2.0%増の1271億3761万円とする。市街地開発事業特別会計は、本年度末の廃止に伴い皆減となる。
予算案は9日開会の市議会2月定例会に提出する。