給食センターを新築 当初予算 産業用地検討で調査費(つくば市)

[2023/2/4 茨城版]
 つくば市の五十嵐立青市長は3日、定例記者会見で新年度当初予算案の概要を説明した。それによると、一般会計は前年度当初を6.9%上回る1085億1000万円で、5年連続で過去最大の予算規模となった。予算編成にあたっては、小・中学校の新設を引き続き進めるとともに、市民が利用しやすい施設の整備を行い、静から動へと市民の活動を後押しする考えを示した。新年度の主な事業としては、新桜学校給食センター(仮称)建設事業に47億円、小学校・中学校長寿命化修繕事業では茎崎中学校に10億円の継続費を設定した。このほか、つくばセンタービルのリニューアル事業に伴い、市民活動拠点や国際交流拠点を整備する。また、新たに産業用地検討事業では調査委託料を計上し、検討作業に着手する予定だ。

 一般会計歳出の性質別内訳をみると、普通建設事業費は229億7070万円で、前年度当初と比べて7.3%の伸び率となった。一般会計に特別会計5会計と企業会計2会計を加えた予算総額は1705億0930万円で、前年度当初比は5.1%増となった。

 新桜学校給食センター(仮称)建設事業では、23-24年度の2カ年で総額47億4100万円の継続費を設定した。23年度に本体建設工事へ着手する。工事は4月から5月ごろに一般競争入札を執行し、25年4月の供用開始を目指す。

 この事業は老朽化した茎崎学校給食センターを停止し、新しい学校給食センターを建設するもので、建設地は20年3月に閉所した天王台2丁目の旧桜学校給食センター跡地を利用する。敷地面積は1万0037平方m。新桜学校給食センターの規模はS造2階建て、延べ面積は3600平方mから3700平方m程度。1日あたりの調理能力は約7000食・2献立とする。設計は柴建築設計事務所(水戸市)・andHAND建築設計事務所(つくば市)JVで策定した。施設には食物アレルギー専用調理室を設けるほか、米飯給食用の炊飯用設備を設置する。運用方式は学校給食衛生管理基準に基づくドライ運用とする。

 小学校・中学校長寿命化修繕事業は、新年度に茎崎中学校の校舎のほか、並木中学校の武道場を対象に長寿命化工事を実施する。また、24年度以降の工事に向けて、手代木南小学校と間瀬小学校、高山中学校、谷田部中学校の校舎、手代木中学校の武道場の設計を策定する。

 茎崎中学校には、当初予算に23-24年度の2カ年で総額10億3620万円の継続費を設定。中央棟の長寿命化工事を行う。校舎の規模はRC造3階建て、延べ面積は2427平方m。設計は村田建築都市研究所(つくば市)で策定した。

 つくばセンタービルリニューアル事業は、研究学園都市のシンボルとして長年親しまれている施設の老朽化や設備の更新などに対応するもの。本年度は松浦建設・山関工務店JVで改修工事を進めているが、これに伴い市民活動拠点や国際交流拠点を新たに設け、駅前にふさわしい持続可能な都市の拠点とする。当初予算では事業費に5106万円を予算化している。

 産業用地検討事業には、検討調査委託料533万円を計上した。これは、工業団地などの企業誘致を促進するために、受け皿となる市内の産業用地の創設などを検討する。調査内容は、企業立地動向の把握や候補地の調査、産業用地開発の検討などを行う予定だ。

 このほか、道路・街路・橋梁・河川等整備事業には、22億6538万円を投じる。27路線の市道新設改良工事を行うほか、都市計画道路酒丸上沢線と台町萱丸線の道路改良工事、緊急地方道路の市道1-71号線道路改良工事、八幡川改修工事、3路線の歩行者通行帯整備工事、5路線の通学路通行帯整備工事などを実施する見込みだ。

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