伝承館の基本設計へ 新年度予算案 豊穂川2橋で架け替え着手(小山市)
[2023/2/2 栃木版]
小山市は1日、2023度当初予算案の概要を公表した。一般会計は、前年度当初から5%増の681億円となり、このうち普通建設事業費は23.6%増の94億4435万円と、積極型の予算編成を行っている。建設関連の主要事業は、着工した大谷地区中心施設整備事業や開庁した新庁舎の外構工事などのほか、豊穂川等の排水強化対策事業、中央市民会館、美術館、小山駅東口駅前広場の整備等への調査検討、羽川小の新学童保育館やじゃがまいた伝承館の設計、弓道場整備への基本計画策定などを挙げている。 =2~3面に主要事業と予算額
市民会館や美術館のあり方検討
市は、新年度予算の特徴として[1]「田園都市小山」の推進[2]カーボンニュートラルの推進[3]公共施設の適正管理および長寿命化[4]防災対策の強化[5]産業・都市・教育基盤の整備-を挙げている。
重点事業の「協働によるまちづくりと誰もが活躍できる社会・ひとづくり」では、施設を建設中の大谷地区中心施設整備事業について、23年度は多目的広場、交流広場、駐車場などを整備する外構2期工事に2億3500万円を配分した。
「持続可能な行財政運営と広域連携による行政・ひとづくり」では、新庁舎整備事業で新たに外構4期整備として、設計に900万円、工事に9000万円を配分している。公立保育所長寿命化事業では、4カ所での耐震診断の委託料に1500万円を配分。旧保健・福祉センターは長寿命化事業で8570万円を計上し、保健センター分室の解体工事には4966万円を計上した。
「未来を担う次世代の育成と学び・文化を育むひとづくり」では、羽川小の新学童保育館の整備で設計委託料に500万円を配分した。学校施設の長寿命化では、小山第三中学校校舎の改修で1億円、3中学校の体育館の空調設置工事で9600万円を配分している。
中央市民会館は、建て替えも含めた整備に向けた調査検討業務の委託料として、1500万円を配分した。間々田地区の重要無形民俗文化財であるじゃがまいたの伝承館の建設に向けては、基本設計の委託料として1220万円を配分している。美術館は、今後のあり方の調査検討業務の委託料に475万円を配分。弓道場も、整備基本計画策定の委託料で132万円を配分した。
「暮らしやすく住み続けたい地域の活力を生かしたまちづくり」では、JR小山駅東口駅前広場再整備に向けた調査検討業務の委託料に1000万円を計上した。
道路は新設・改良事業に5億9209万円、小山駅周辺地区・間々田駅周辺地区第3期・大谷地区の道路整備事業に6億7031万円、道路補修事業に4億1000万円、都市計画道路3・4・101号城東線道路改良に1億9665万円を計上した。市営住宅長寿命化推進事業では各住宅の改修を進めるほか、第3次長寿命化計画の策定委託料で300万円を配分している。
「魅力ある自然を守り伝統を継承するまちづくり」では、大沼の駐車場拡張工事に5000万円を配分した。再整備事業を進めている城山(祇園城)公園には園内整備工事などで1億0800万円を計上し、間々田八幡公園には各種設備の整備で1億0080万円を計上している。街区公園整備事業では、(仮称)もみじ山公園の整備に8600万円を計上した。第2期公園施設長寿命化計画策定事業には、1300万円を計上した。
「人と自然が共生した地球にやさしいくらしづくり」では、カーボンニュートラルのまちづくりを進めるため、(仮称)地球温暖化対策実行計画の策定の委託料に500万円を配分している。
「市民が生き生き安全・安心で健康なくらしづくり」では、排水強化対策事業に7億4868万円を計上した。豊穂川では、大日橋や大行寺橋の架け替えに向け、旧橋撤去や下部工に着手する。島田放水路を整備予定の小山栃木排水路や調整池を整備予定の立木排水路では、測量・調査や設計を実施する。
特別会計では、墓園やすらぎの森事業が前年度当初から21.3%減の5900万円、与良川水系湛水防除事業が8.6%増の5290万円、テクノパーク小山南部造成事業が513.3%増の23億円となった。水道事業の資本的支出は、30%増の20億3138万円、下水道事業の資本的支出は、8.7%増の59億0333万円となっている。