特別支援学校の整備加速 転用可能な校舎活用へ(千葉県教育庁)

[2023/1/27 千葉版]
 千葉県教育庁は、特別支援学校の児童生徒数が増加し過密状況になっているため、施設整備を加速する。「第3次県立特別支援学校整備計画」に基づき、転用可能な校地や校舎などを活用した施設整備を計画している。2023年度予算案では、設計費や地質調査費など関連事業費を予算化する方針だ。

 県は、今後10年間の県立特別支援学校の過密状況の解消に向けた取り組みに関する基本的な考え方や具体的な取り組みを盛り込んだ「第3次県立特別支援学校整備計画」を22年3月に策定した。

 この計画に基づき、県立学校の転用可能な校地や校舎を活用した施設整備を進めている。23年度予算案では特別支援学校整備事業について、7765万円を計上するとともに限度額3億3700万円の債務負担を設定している。

 旧千葉市立花見川第二中学校を活用した学校の新設について、実施設計費1億4000万円の債務負担を設定。過密状況にある千葉特別支援学校と八千代特別支援学校の通学区域の一部を分離し、旧千葉市立花見川第二中学校を改修・一部新築して新設校を設置する計画だ。

 基本設計を中尾建築設計事務所(千葉市稲毛区)に委託。同業務の成果を踏まえ、23年度から実施設計を進めていく考えだ。27年度の開校を目指す。

 浦安市立明海南小学校を活用した学校の新設について、基本設計費2300万円、地質調査費800万円を計上するとともに、実施設計費6900万円の債務負担を設定している。

 過密状況の市川特別支援学校と船橋特別支援学校の通学区域を一部分離し、浦安市立明海南小学校を改修・一部新築して、併設型の新設校を整備する計画。27年度の開校を予定している。

 県立君津高等学校上総キャンパスを活用した学校の新設では、基本設計費3150万円、地質調査費800万円を予算化するとともに、実施設計費1億2800万円の債務負担を盛り込んだ。

 過密状況にある君津特別支援学校の中高等部を分離し、県立君津高等学校上総キャンパス(旧上総高等学校)を改修・一部新築して、新たな支援学校を設置する。27年度の開校を目指している。

 県立安房特別支援学校鴨川分教室の教室拡充に715万円を計上。児童生徒数の増加に伴う教室不足に対応するため、鴨川分教室に隣接する鴨川小学校の2教室を借用し、教室を拡充する方針だ。空調設備などの改修を計画している。

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