約19億円でアイサワ工業 丸森/五福谷川遊砂地の整備(整備局)

[2023/1/25 宮城版]
 東北地方整備局は「内川流域五福谷川遊砂地工事」の一般競争入札(WTO)を開札し、総合評価を経て19億0980万円でアイサワ工業(東北支店・仙台市青葉区)に落札決定した。予定価格は20億7188万円、調査基準価格が19億0612万円だった。開札日は13日。

 この工事は、丸森町字向原~字牛子で五福谷川に遊砂地を新設する。遊砂地は堰堤や床固め、帯工などを設けて整備する。全体規模は最大延長に650m、最大幅に100m、貯砂量に約8万立方mを計画している。

 工事内容は、砂防堰堤工として9000立方mのコンクリート工(主堰堤工・床固工)、14万立方mの掘削工、3万2000立方mの盛土工、2400立方mの地盤改良工、7800平方mの大型ブロック積み護岸工などを施工する。

 使用する主な資機材は、約1万6000立方mのコンクリートや、約7800平方mの大型ブロックを見込んでいる。工期は2025年1月31日まで。

 入札では段階的選抜方式を採用。一次選抜者以外の入札を無効とした。12社が参加を表明し、3社が無効、1社が最終的に不参加だった。

 今回の工事は発注者指定型のBIM/CIM活用工事で、建設キャリアアップシステム義務化モデル工事や「労務費見積もり尊重宣言」促進モデル工事の試行対象などになっている。

 丸森町では2019年の東日本台風で五福谷川流域に土砂・洪水氾濫が発生し、甚大な被害を受けた。再度災害を防止するため、国の直轄事業(特定緊急砂防事業)で砂防堰堤群や遊砂地を整備する。工事担当は国土交通省宮城南部復興事務所。

 遊砂地は阿武隈川水系の五福谷川、内川、新川にそれぞれ1カ所を整備する。遊砂地の設計業務は、五福谷川を日本工営(仙台支店・仙台市青葉区)・復建技術コンサルタント(仙台市青葉区)設計JV、内川と新川を建設技術研究所(東北支社・仙台市青葉区)に委託した。

 内川と新川の遊砂地は、同事務所が初弾工事の一般競争入札を20日に一括公告しており、27日まで参加申請書、2月8日まで入札を受け付け、3月7日に開札して一括審査で落札決定する。

 2件とも概算工事規模は3億~6億8000万円。工期は4月14日から9月19日まで。入札の参加資格は単体企業か経常JVで、東北地方整備局から一般土木工事がBかC等級の資格認定を受けており、Bが東北6県内に事業所、Cが県内に本社を置くことなど。

 いずれの遊砂地も2024年度までの全体完成を目指す。完成後は各遊砂地の中を県が管理し、その周辺を町が整備して管理する。

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