プロポで基本構想 新公会堂 12月までに建設地を選定(古河市)

[2023/1/7 茨城版]
 古河市はこのほど、「新公会堂(仮称)基本構想・基本計画策定支援業務委託」に係る公募型プロポーザルの手続きを開始した。提案上限額は税込4400万円とし、履行期限は25年3月31日に設定。参加表明書の提出は13日午後5時まで受け付ける(プロポーザルの概要は12月17日付公告欄に掲載)。優先交渉権者と次点者は3月下旬にも公表し、4月以降に契約を締結する予定となっている。事業者を特定した後、基本構想に着手する。12月までに建設候補地を選定する見通し。新公会堂の開館時期については、30年度中を目指している。

 市では、市民の文化芸術を支える集客施設が整備されていないことが課題となってきた。そこで市は「拠点となる総合的な文化施設の整備」に向けて、新たな文化施設(新公会堂)の整備を検討することに着手。21年度には庁内に「古河市文化施設整備検討委員会」を設置し、新公会堂の整備に向けた検討を行ってきた。それによると、市内には公民館や地域交流センターなどが合計13施設あり、日常的な文化芸術活動の拠点として利用されているが、その一方で「拠点となる総合的な文化施設」へのニーズも寄せられている状況にあるという。

 新公会堂の基本的な役割として、▽文化芸術の拠点▽新たなコミュニティの形成▽次世代の育成▽まちづくりの推進──の4つを掲げる。公会堂のあり方は、市民の文化芸術活動と交流の拠点機能をメインとしながらも、県西地域の中心的都市の運営に欠かせないコンベンション機能などを備えた施設とする。さらに、市のランドマークになるような施設で市民が誇りと愛着を持ち、市外の人も訪れたくなる文化芸術の拠点施設とするとともに、災害時にも対応できる拠点施設とし、市民の安心と安全を確保する方向性を示した。

 今回のプロポーザルでは、新公会堂の基本構想と基本計画を策定する。その際には市民の意見や要望を取り入れ、市民に求められている役割や機能などを整理していく。

 業務内容は、基本調査業務をはじめ、基本構想・基本計画策定支援業務、民間活力導入可能性調査業務、ワークショップほかの支援業務などを盛り込む。

 このうち、基本構想・基本計画策定支援業務では、施設の具体的な機能や配置、ゾーニングなどのほか、建設候補地の選定、概算事業費と整備手法、管理運営計画、事業スケジュールなどを検討・提案する。

 また、建設候補地については、現時点で「古河駅周辺から古河駅東部周辺エリア」と「諸川周辺エリア」の2つのエリアが挙げられている。そこで、これから検討を行い、12月までに絞り込む見通し。基本調査報告書は24年1月、中間報告書は24年9月、民間活力導入可能性調査報告書と基本構想・基本計画(パブリックコメント)は25年2月までにまとめて公表することになる。

 参加資格は単体または複数の法人で構成するJVとする。また、履行実績として12年度以降に文化施設(劇場・ホール機能を有するものに限る)における基本構想・基本計画などの業務を完了したことが求められる。なお、JVの場合は、代表会社または構成会社のどちらかが、履行実績を満たしていれば可となる。

 参加表明書の提出は13日午後5時までとし、企画提案書の提出は2月3日午後5時まで受け付ける。書類審査による第一次審査の結果は2月下旬に通知し、プレゼンテーションとヒアリングによる第二次審査は3月中旬に実施する。審査は、「古河市新公会堂(仮称)基本構想・基本計画策定支援業務委託に係る公募型プロポーザル審査委員会」で行い、選定結果は3月下旬に公表し、契約協議のあと4月以降に正式契約を結ぶ考えだ。

 今後のスケジュールは、23-24年度の2カ年で基本構想と基本計画を策定する。その後、26-27年度に基本設計と実施設計を策定し、28-30年度で建設工事を行う。開館時期については、30年度中になる見通しだ。

 プロポーザルの問い合わせ先または参加表明書の提出先は、市企画政策部プロジェクト推進課(電話0280ー92ー3111・内線2281)まで。

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