排水機場や排水路設計 吉田川流域/来年5月にプロポ(東北農政局 23年度の発注予定)
[2022/12/27 宮城版]
東北農政局は、2023年度の発注予定を明らかにした。23日時点で県内業務は40件を委託する見通し。主な業務は、吉田川流域地区の国営土地改良事業地区調査として、来年5月ごろに統合排水機の基本設計その他業務や、排水機場の基本設計その他業務を簡易公募型プロポーザルで委託する予定だ。
吉田川流域は、2019年の東日本台風による被害などを踏まえ、既存の排水機場の統廃合も視野に内水排除に必要な排水施設のあり方を検討している。既存の排水機場は19カ所にある。
20年度には用排水状況調査業務を三祐コンサルタンツ(仙台支店・仙台市青葉区)に委託。21年度は排水施設の整備構想検討業務、本年度は事業構想検討業務をそれぞれサンスイコンサルタント(仙台事務所・仙台市青葉区)に委託した。
事業構想検討業務は、履行場所が東松島市、大崎市、松島町、大和町、大郷町にまたがっており、流域全体の排水解析を行うほか、統廃合または新設する排水機場と排水路などの概略設計をまとめ、概算事業費を算定する。履行期間は23年2月28日まで。
この業務成果を踏まえ、来年度は統合排水機場や、新排水機場の基本設計その他業務を委託する。設計対象には排水路も含まれる。履行期間は2件とも約10カ月。
吉田川流域では別途、4月ごろに地区内の受益面積とりまとめ業務や、費用対効果算定その他業務、排水機場地点の地質調査業務、現場技術業務、排水機場他の測量業務、6月ごろに水管理システム基本設計その他業務をそれぞれ委託する見通し。
県内業務はこのほか、4月ごろに角田二期地域の統合排水機場基本設計その他業務や小田排水機他の構想設計業務をプロポで、旧迫川二期地区の費用対効果算定検討その他業務や、中田二期地域の水越揚水機場取水樋管改修対策検討業務を一般競争入札で、5月ごろに北上川下流地域の広域基盤整備計画検討業務をプロポで、9月ごろに旧迫川二期地区の米山揚水機場他基本設計その他業務を一般競争入札で、それぞれ委託する。
県内工事は14件入札へ
同局が23年度に発注する県内工事は、23日時点で14件を予定。全て一般競争入札で発注する。主な工事は、旧迫川地区の国営施設応急対策事業で6月ごろに箟岳幹線用水路のその4工事、8月ごろに箟岳揚水機場の改修その1工事、9月ごろに箟岳揚水機場のポンプ設備改修工事を入札する見通し。
箟岳幹線用水路のその4工事は、涌谷町小里地区他で延長222mにわたり開水路を改築する。工事では100本のPHC杭を使う見込み。概算工事規模は3億~6億9000万円未満。工期は約9カ月
箟岳揚水機場の改修その1工事は、同町太田地区で吐水槽や導水路、建屋などを補修する。概算工事規模は3000万~6000万円未満。工期は約7カ月。ポンプ設備改修工事は、ポンプ2台の改修と電気設備の更新を行う。工種は電気通信工事。概算工事規模は3億~6億9000万円未満。工期は約18カ月。
県内の工事はこのほか、河南二期地区(石巻市~東松島市)の農業水利事業で、5月ごろに広渕沼機場の除塵設備他製作据付工事と、中山揚水機場のゲート設備製作据付工事、8月ごろに中区旧機場の撤去その他工事と、中区機場の自然排水樋門ゲート製作据付工事、赤井堀排水路のその4工事、筍堀排水路のその8工事を発注する。
これ以外では、4月ごろに宮城野第二庁舎(仙台市)の給排水設備改修工事、5月ごろに角田地区の国営施設応急対策事業に伴う江尻排水機場の4号吸水槽耐震補強工事、7月ごろに土地改良技術事務所(同)の内装補修他工事と4階研修室空気調和設備更新工事を入札する。