来月にも入札公告 駅西口交流施設の駐車場整備(石岡市)
[2022/12/24 茨城版]
石岡市は石岡駅周辺整備第2期事業として、西口交流施設の駐車場整備を進めている。設計の見直しが完了したことから、これから工事に着手する。工事は当初の立体駐車場から、平面の駐車場とエレベーターと倉庫を有する施設を整備することに変更となった。工事費についても減額となり、総額で約2億8000万円と試算した。工事は1月ごろに一般競争で公告する予定となる。駐車場整備に加えて、市では今後、駅西口バスターミナルの跡地活用や駅東口でのスケートボードパークを含む公園整備についても本格化していく見通しだ。
この事業は石岡駅周辺地域を中心拠点として位置付け、一定の公共施設の機能充実や集約化を図ることで、都市生活の利便性や快適性の向上を目指すもの。第2期計画は21年度から5年間で進めていく。
このうち、西口交流施設駐車場整備は、西口交流施設の整備を受け、駅周辺の利用者や交流人口の増加を見込み、近隣に駐車場を整備するもの。建設場所はステーションパーク隣にある市営の平面駐車場と駐輪場の敷地となる。実施設計はクボタ建築設計事務所(石岡市)が担当している。
当初は同地に立体駐車場を整備することを計画し、工事費に4億6491万円を確保した。しかし、議会から費用対効果などを理由に、施設の規模と事業費の縮小を求める意見が出た。これを受けて市では設計の見直しを実施した。
その結果、立体駐車場の整備を取り止め、平面の駐車場を整備することに変更。あわせて、隣接するステーションパークと接続する施設を整備する。この施設の規模はS造3階建て、延べ約637平方m。内部にはエレベーターや倉庫を設置する。倉庫は防災倉庫に加え、ステーションパークのイベントで使用する備品を収納する倉庫になる予定。同施設の2階と3階部分からスロープを使い、ステーションパークと接続することで、利便性の向上を図る。また、駐車場の収容台数は車17台、自転車110台を予定している。
現在は公工事の公告に向けて準備を進めている段階にある。順調にいけば1月中にも工事1件で公告する予定だ。工事は議会案件となるため、3月議会で承認を受けた後に着工となる。工期は10カ月程度を予定する。
石岡駅周辺整備関連ではこのほか、駅西口バスターミナル跡地の利活用や東口都市公園整備なども進めている。このうち、バスターミナル跡地活用は、石岡ステーションパークの1階に位置するバスターミナル機能が7月9日で、東口に移転したことに伴い、その跡地の有効活用を行うものとなる。
市では同地の利活用を検討するため、利活用検討業務を昭和(東京都北区)に委託。業務内容としては、前提条件の整理や整備方針の検討、イメージパース作成、ワークショップ支援などを盛り込んだ。このうち、ワークショップでは、高校生や専門学校生、商店街関係者などを対象に実施。第1回の会合には約30人が集まり、さまざまな意見が提案されたという。ワークショップは全3回の開催を予定する。本年度内に検討内容をまとめ、整備の方針を決定する。その方向性によっては、来年度から設計業務や工事に着手する計画となっている。
東口公園整備では、鹿島鉄道跡地の南側の用地約4000平方mに都市公園を整備する。公園内にはスケートボードパークや芝生エリア、防災テントを有する四阿、かまどベンチなどを配置する。なお、実施設計は開発計画研究所(水戸市)が担当している。同地内にある民家の移転もまもなく完了することから、来年から工事に着手する。
発注見通しによると、造成工事は第4四半期に一般競争で公告する。規模は2500平方m程度を予定。本体工事については、来年度から着手する見通しだ。