複合施設を見直し 取得済の用地で公園整備へ(かすみがうら市)

[2022/12/22 茨城版]
 かすみがうら市が整備を検討していた複合交流施設について、計画を見直したことがわかった。建設地は当初の稲吉南2丁目から、より市街地へと変更する。現時点では第一候補地を稲吉4丁目地内にある稲吉ふれあい公園に選定。施設は図書館や多目的ホールなどの機能を有するものを想定しているが、これから実施する基礎調査の中で決定していく見通しだ。なお、すでに複合施設用に取得した用地については、公園を整備する方向性を示した。公園内には遊具や休憩施設などを配置し、にぎわいのある公園を整備していく。公園整備の総事業費は20億8000万円から22億8000万円程度を想定。近く基本設計の見直しを行い、23年度には実施設計に着手する見通しだ。

 複合交流拠点は、窓口機能の移転とサービス拡充、都市計画道路神立停車場線沿線区域へのコミュニティ機能の新設などを理由に整備を行うもの。当初の計画では、稲吉南2丁目の敷地2万8366平方mに複合交流拠点施設に加えて、防災機能を有した公園を整備するものであった。なお、基本設計はパシフィックコンサルタンツ茨城事務所(水戸市)が担当する。

 これに対し、7月の市長選で計画の見直しを公約に掲げる宮嶋謙市長が当選。これを受けて、中止を含めた計画の見直しを実施することになった。

 その結果、複合交流施設整備は計画を進めるが、建設地をより市街地に変更することを決定。また、複合施設用に約10億4000万円で取得した用地については、市の財産として確定したことを受けて利活用を行う。その際には、にぎわいを創出する公園として整備していくことになった。この計画案については、11月末に開催した住民説明会や市議会全員協議会の中で宮嶋市長が明らかにしたという。

 このうち、複合交流施設の建設地は、第一候補地に稲吉4丁目地内にある稲吉ふれあい公園を選定した。ただし、これは現時点での候補地であり、今後の検討によって建設場所を変更になる可能性があるという。

 新施設の機能については、図書館や多目的ホールなどを想定する。それ以外の機能ついては、地域住民の意見を反映しながら決定していくことになる。整備手法についても決定しておらず、公設公営からPFIまで幅広く検討していく。

 今後は基礎調査を実施し、建設地や機能、規模、事業手法などをまとめる。ただし、現時点で基礎調査の実施時期は未定だという。

 複合施設用に取得した用地に整備する公園では、子育て世代からの要望を踏まえ、にぎわいのある公園として整備していく。園内には遊具や休憩施設などを配置する。また、イベントなどを開催できる整備を行い、人が集まる公園とする。このうち、遊具については、バリアフリーを踏まえてインクルーシブ遊具の導入も検討していく。このほか、避難所としての機能なども盛り込むことになる。

 総事業費は20億8000万円から22億8000万円程度を想定。ただし、この事業費には用地取得費も含まれているため、工事費などは10億4000万円から12億4000万円程度を試算している。

 公園整備ついては、これから基本設計の見直しを実施していく。これまでにまとめた内容のうち、地質調査などの基礎部分については再利用が可能だが、造成や配置計画などについては再検討を行うことになる。基本設計策定後には、23年度中に実施設計に着手する。工事については24-25年度の2カ年で実施していく。公園の供用開始時期は、25年度から26年度ごろを見込んでいる。

Comments are closed.


Powered by WordPress, WP Theme designed by WSC Project.