来年2月に再公募 つくばみらいの新工業団地(県立地整備課)
[2022/12/15 茨城版]
県立地整備課はこのほど、つくばみらい市の新工業団地「圏央道インターパークつくばみらい」について、第2次分譲の公募要領を公表した。今回は前回の公募で事業者が決定しなかった区画[2]の9.8haと区画[5]の南側1.8haを対象として分譲を行う。譲受申込書の受付は23年2月1日から15日までとなる。
県では圏央道周辺を中心に企業立地が進み、産業用地が急速に減少していることを受けて、約20年ぶりに工業団地の整備に着手。「圏央道インターパークつくばみらい」は、つくばみらい市福岡地区に位置し、面積は約70.3haとなる。このうち、分譲面積は約60.5haで、区画[1]から区画[6]に分割。前回の公募では、日清食品(大阪府大阪市)をはじめとする5社の立地を決定した。
事業者が決定しなかったのは区画[2]と区画[5]の南側となる。前回の受付状況をみると、区画[2]の9.8haについては、受付が0社であった。これは同区画内に特別高圧線の鉄塔が位置することが、企業立地の支障になったという。そこで、県は鉄塔の移設を実施することを決定し、敷地を利用しやすくして再公募を行う。なお、移設時期は25年度末を予定する。分譲単価は1平方mあたり3万9600円(1坪あたり約13万0700円)に設定した。
区画[5]南側の1.8haについては、当該区画の立地に適した企業がいなかったという。そこで、区画[2]とあわせて再公募を実施する。分譲単価は1平方mあたり3万3600円(1坪あたり約11万0900円)としている。
申込資格は分譲にかかる造成工場敷地において、工場などを経営しようとする者、または工場などを経営していくうえで付随的に行われる業務の用に供する施設を経営しようとする者であること。また、工場などの建設計画および資金計画が適正で、土地引き渡しの日から2年以内に工場などの建設に着手し、かつ3年以内に操業を開始できる者であることなどが求められる。
譲受申込書の提出は23年2月1日から15日まで受け付ける。企業の決定は23年度とし、同年度内にも契約を締結。土地の引き渡しは23年度以降になる見通しだ。
立地が決定した企業をみると、日清食品が区画[6]の33haを確保。同社は取得する用地に国内最大規模となる製造工場や、研究・開発拠点を整備する。
また、トーイン(東京都江東区)が区画[1]の4ha、クボタ(大阪府大阪市)が区画[3]の9.4ha、アミノ化学工業(埼玉県草加市)が区画[5]北西側の0.5ha、第一電材(東京都調布市)が区画[5]北東側の1haをそれぞれ取得する。立地が決定した区画について、売却価格の概算額は合計約187億円と試算している。
なお、当初から公募の対象とならなかった区画[4]については、立地の悪さなどを理由に売りには出さない方針となっている。活用方法は今後検討していくことになる。
新工業団地の整備としては現在、造成工事を進めている段階にある。本年7月から宅地造成と道路工事、調整池・雨水排水工事に着手し、10月から上下水道工事を進めている。工事の進捗はスケジュール通りだという。来年度には確定測量と引き渡しを実施することを予定している。
第2次分譲の問い合わせは、県立地整備課(電話029-301-2748)まで。