年度内に工事発注 生涯学習子育て施設 S造2318平方mで工事費16.5億円(上三川町)
[2022/12/10 栃木版]
上三川町はこのほど、(仮称)生涯学習・子育て支援複合施設の実施設計を明らかにした。それによると、町いきいきプラザ南側にある町有地(上蒲生127、A約6700平方m)に、S造平屋建て・延べ床2318平方mの規模で施設を建設する。施設内には多目的ホール、遊戯室、教育委員会事務局、吉澤章記念室などを設けるほか、屋根付きのこどもひろばも整備する。年度内に工事の入札を行い、2023年度にも着工する見通しで、24年3月の完成を予定している。12月補正予算では、施設の工事費として16億5000万円を計上している。
町は、老朽化が進んでいる町中央公民館(上三川3970)の建て替えを計画し、新たな施設は生涯学習拠点・子育て支援拠点・分庁機能(町教委事務局)・まちづくり機能(ウォーカブル(歩くまちづくり)拠点、ORIGAMIのまち)の4機能を持つ複合施設とする。
施設の構造と規模は、S造平屋建て・延べ床2318平方mで、屋外のこどもひろばが397平方m、施設東側のカーポートが107平方mとなっている。実施設計は、フケタ設計(宇都宮市)が担当している。
敷地内は、西側の道路沿いに駐車場(84台)を、東側に施設を配置する。メイン出入口はクランク形状とし、歩行帯や臨時出入口も設置して、ゆずりあい駐車場(5台)や車いす駐車場(1台)も設ける。
施設の全体像は、ユニバーサルデザインを採用し、平屋建てでフルフラットな施設とする。生涯学習部門は、施設の南側および西側に配置。多目的ホールは防音仕様で稼働閲覧席・稼働ステージ・稼働仕切り壁を設け、300席以上を確保する。音楽室は、多目的ホールの控室に利用できるよう隣接して配置する。
このほか、活動諸室(工作室・和室・学習室)をはじめ、町出身の折り紙作家の吉澤章記念室には作品実物展示や功績を伝える展示スペースを設ける。
子育て支援部門は、施設北側に配置する。玄関は駐車場から近い位置とし、靴脱スペース兼ベビーカー置場としてゆとりを持たせる。保育室は玄関近くに配置する。遊戯室は、0~5歳向けと小学生向けの部屋を整備し、授乳室はおむつ台・授乳ブース・流し台を設置する。
これら諸室の西側には、屋根付きのこどもひろばを配置する。こどもひろばには、子どもが遊べるふわふわドームを設置し、周囲に人工芝を整備する。
分庁機能のうち、執務室(教育委員会事務局、教育室など)は施設中央に配置する。共用部門は、フリースペースやふれあいラウンジのほか、多目的ホールのギャラリー兼待合空間として、にぎわいアトリウムを設置する。トイレは、「誰でもトイレ2室、授乳室」を設ける。
ORIGAMIモチーフは、ふれあいラウンジや遊戯室の内装に採用したり、室名・誘導サインのORIGAMIの図柄を用いたりする。
耐震性は構造体II類・非構造部材B類・建築設備乙類とした。環境配慮に向けては、環境配慮と費用対効果のバランスを目指し、ZEB(ネット・ゼロ・エネルギー・ビル)Readyとする(昼光利用、通風・換気、日射・熱の抑制、高効率器具、節水器具、人感センサー、置換空調)。