保育園の現地再建を検討 手倉田で民設民営/定員100人規模(宮城県 名取市)
[2022/12/7 宮城版]
名取市は6日の市議会議員協議会で社会福祉法人くじら(長崎県)が同市大手町で運営する「手倉田くじら保育園」の現地再建に関する説明を行った。もとは市立の保育所で同法人に土地を無償貸与、建物を無償譲渡する形で運営している。建て替えは既存施設と同等の定員100人とし、同法人が主体となって来年度に設計・工事、2024年度の開園とする案が示された。
名取市では、18年に公設の手倉田保育所について、市が新たな保育所用地を確保したうえで、公募した民間事業者による建て替えを計画。「手倉田くじら保育園」は、あくまでもこの新たな保育所が開設するまでの暫定運営として、既存保育所施設を使って翌19年4月に開所していた。
市では増田西地区や周辺エリアを対象に建設候補地を選定していたものの、見つからないまま4年が経過。また築47年という施設の老朽化もあり、この間の地震により施設に影響が出ており、新しい施設の整備が急務となっている。
そのため議員協議会では、これまでの方針を変更し、現在の手倉田くじら保育園で保育事業を継続しつつ、同法人による現地建て替えとする考えが示された。駐車場の確保などの課題があることから、同法人では園舎南側の園庭に新築し、施設を2階建てとすることなども想定している。
協議会では、建て替えの想定スケジュールとして23年4月から設計に着手し、同8月に建設着工、翌24年4月の施設開園・旧施設解体といった案も示された。これからこれから市と法人が協議し、建て替えの具体化を図る。施設整備に掛かる補助金申請などの手続きも進める見通し。
既存の手倉田くじら保育園は、建物(旧手倉田保育所)が1975年4月に建てられた木造平屋延べ518平方mの規模。敷地面積が2049平方mの広さ。定員は0~5歳の100人で、11月時点で102人が利用している。