176億円で月島機械グループに 南部浄化センター下水汚泥の固形燃料化(千葉市)
[2022/12/7 千葉版]
千葉市は6日、政府調達協定(WTO)対象の南部浄化センター下水汚泥固形燃料化事業について、一般競争入札で月島機械グループを落札者に決定したことを明らかにした。総合評価落札方式で選定を進め、落札額は176億8000万円。DBO方式で日量120t規模の燃料化施設を新設する計画。今月下旬にも基本協定を締結する予定だ。
同グループは、代表企業が月島機械(水環境事業本部東京支社・東京都中央区)で、構成員が月島テクノメンテサービス(千葉支店・千葉市中央区)。協力企業は東洋建設(東関東営業所・千葉市中央区)、市原組(千葉市美浜区)、関電工(千葉支店・千葉市中央区)の3社となっている。
入札額は176億8000万円。その内訳は、設計・建設業務費87億4500万円、運営・維持管理費89億4331万6000円、燃料化物の売買費用831万6000円となっている。
基本協定の締結後、2023年3月下旬に事業契約を締結する予定。設計・建設業務の期間として、同4月から29年3月までを見込む。各燃料化施設の運営・維持管理期間は20年間とする。
この事業は、南部浄化センター(中央区)の老朽化した汚泥焼却施設の更新に合わせ、燃料化施設を整備する計画。日量60t規模の燃料化炉2基を新設する。処理対象物は高分子系脱水汚泥で、処理方式は低温炭化方式とする。
事業方式は民間事業者が施設を設計・建設し、運営・維持管理を担当する「DBO方式」。PFI等導入可能性調査業務とアドバイザリー業務はパシフィックコンサルタンツ(東京都千代田区)が担当している。
同事業ではまず、5号燃料化施設を建設。その後、既存の1・2号焼却施設を解体・撤去した跡地を活用し、6号燃料化施設を整備する計画だ。
南部浄化センターでは、主に中央区、若葉区、緑区で構成する南部処理区の下水を処理し、東京湾に放流している。処理工程で発生する汚泥は、中央浄化センターから圧送される汚泥とともに、濃縮・消化・脱水・焼却処理を施している。
汚泥の焼却は2・3・4号焼却炉で実施しており、1号炉は休止中。2号焼却炉は目標耐用年数を超過し、3号焼却炉も27年度に目標耐用年数を迎えるため、早急な対応が求められている。