2地区で子ども園建設 石巻と河南は保育所新築 保育施設の再編計画案(宮城県 石巻市)
[2022/12/3 宮城版]
石巻市は、第2期の市公立幼稚園・保育所・こども園再編計画案(以下、再編計画)をまとめた。計画期間は2023~27年度の5年間。この期間内に、公立施設は29施設から17施設に再編し、私立施設は30施設から35施設に増やす。石巻地区で民間誘致を進めるほか、将来的期には河北地区と桃生地区の2カ所で公立こども園、石巻地区と河南地区の2カ所で公立保育所を建設する計画だ。今後にパブリックコメントを経て、来年2~3月の計画策定を目指す。
再編計画では、基本方針として将来的に安定した保育需要が見込める地区は民間事業者を積極的に誘致することで公立施設数を削減し、それによって公立施設における人材を安定的に確保できる環境を整え、低年齢児の受け入れを拡大するほか、特別な支援を必要とする児童への対応や、保護者のニーズに即した保育サービスの提供に努めることとした。
計画では市内を[1]石巻・牡鹿[2]河北・雄勝・北上[3]河南・桃生──地区に区分し、それぞれ統廃合について定めた。
石巻・牡鹿地区は、23年3月31日時点で公立が保育所11施設、へき地保育所1施設(休止中)、認定こども園1施設、幼稚園2施設がある。これを計画期間内に保育所6施設と認定こども園1施設にする。
存続以外の再編計画を見ると、石巻地区では▽井内保育所と稲井幼稚園を廃止・統合し私立こども園を誘致して24年4月開設▽鹿妻保育所を廃止し私立保育所を誘致して25年4月開設▽若草保育所を廃止し私立保育所を誘致して25年4月開設▽水押保育所と水明保育所、住吉幼稚園を廃止し私立保育所を誘致して26年4月開設──に向け準備する。
このうち稲井の私立こども園は、社会福祉法人の夢みの里(石巻市)が整備・運営する。
石巻地区はこのほか、石巻保育所とふたば保育所を廃止・統合し、新石巻保育所を建設して28年4月開設を目指す。
河北・雄勝・北上地区は、23年3月31日時点で公立の保育所が6施設、認定こども園が1施設、幼稚園が1施設ある。これを計画期間内に保育所4施設、認定こども園1施設、幼稚園1施設とする。
河北地区では来年4月に河北保育所(仮称)が開設予定であるほか、飯野川保育所と河北幼稚園を廃止・統合し、公立こども園を建設する。こども園は32年4月に開設を予定している。
河南・桃生地区は、23年3月31日時点で公立の保育所が6施設、幼稚園が1施設あり、これを計画期間内に保育所3施設、認定こども園1施設にする。
具体的には鹿又保育所と須江保育所を廃止し私立保育所を誘致して26年4月開設に向け準備するほか、桃生新田保育所と桃生幼稚園を廃止し公立こども園を建設して27年4月の開設を予定する。さらに、前谷地保育所、和渕保育所、北村保育所を廃止・統合し、29年4月開設をめどに公立保育所を建設することになっている。
市は2018年3月に市公立幼稚園・保育所・こども園再編計画を策定。今回はその後継(第2期)計画となる。耐用年数を過ぎる既存施設が増えるため、引き続き計画的な更新や統廃合、廃止を進めることにした。
計画の推進に当たっては第2期市子ども未来プランと整合を図るほか、具体的な整備方針や事業年度は市総合計画の実施計画に盛り込んで進める。
その実施計画(23~25年度)では、公立幼稚園・保育所・こども園再編計画事業として23年度に7347万円、24年度に9462万円、25年度に1億3322万円を充てているほか、民間保育所建設補助事業として23年度に2億3576万円、24年度に4億1214万円、25年度に2億2668万円を見込んでいる。