残る区画を再公募 つくばみらいの新工業団地(県立地整備課)
[2022/11/23 茨城版]
県立地整備課は、つくばみらい市の新工業団地「圏央道インターパークつくばみらい」の整備を進めている。同地で企業募集を行ったところ、これまでに日清食品(大阪府大阪市)をはじめとする5社の立地を決定。残る用地は、区画[2]の9.9haと区画[5]の南側1.8haとなる。これらの区画は再公募を行う予定。公募時期については、現在検討中だという。10日に開催した県議会土木企業立地推進委員会で県が明らかにした。
県では圏央道周辺を中心に企業立地が進み、産業用地が急速に減少していることを受けて、約20年ぶりに工業団地の整備に着手。「圏央道インターパークつくばみらい」は、つくばみらい市福岡地区に位置し、面積は約70.3haとなる。このうち、分譲面積は約60.5haで区画[1]から区画[6]に分割。本年4月には、区画[4]を除く59.6ha分の公募を開始した。公募には延べ26社からの申し込みがあった。内訳は製造業15社、その他(サービス・建設など)6社、物流3社となる。審査の結果、5社を選定することになった。
立地が決定した企業をみると、日清食品が区画[6]の33haを確保。同社は取得する用地に国内最大規模となる製造工場や、研究・開発拠点を整備していく。
また、トーイン(東京都江東区)が区画[1]の4ha、クボタ(大阪府大阪市)が区画[3]の9.4ha、アミノ化学工業(埼玉県草加市)が区画[5]北西側の0.5ha、第一電材(東京都調布市)が区画[5]北東側の1haをそれぞれ取得する。今回立地が決定した区画について、売却価格の概算額は合計約187億円と試算している。
立地が決定しなかった区画をみると、区画[2]の9.9haについては受付が0社であった。これは同地内に位置する特別高圧線の鉄塔があることが、企業立地の支障になっている。そこで、県では鉄塔移設を進め、再公募を行う。
区画[5]南側の1.8haについては、当該区画の立地に適した企業がいなかったという。そこで、区画[2]とあわせて再公募を行う。
なお、当初から公募の対象とならなかった区画[4]は、立地の悪さなどを理由に売りには出さない方針となっている。活用方法などは今後検討していくことになる。
新工業団地の整備としては現在、造成工事を進めている段階にある。本年7月から宅地造成と道路工事、調整池・雨水排水工事に着手し、10月から上下水道工事を進めている。工事の進捗はスケジュール通りだという。来年度には確定測量と引き渡しを実施することを予定している。