那珂川の橋上部工など 国補交付金 71カ所に64億円追加(栃木県道路整備課)

[2022/11/22 栃木版]

 県は9月の補正予算で、公共事業費に81億0965万円を追加し、このうち道路に64億1273万円を配分した。県道路整備課は、これを社会資本整備総合交付金事業の西那須野那須線黒磯那須バイパスや宇都宮茂木線芳賀市貝バイパス、防災・安全交付金事業の今市氏家線・矢野口工区など、合計71カ所に配分してそれぞれ事業費を増額した。また、県単道路調査費からは6500万円を確保し、国道121号環状南道路の路線測量や小山結城線城東地区の道路詳細設計など計11カ所の測量試験を実施する。

調査費で遅沢橋詳細設計策定

 国庫補助・交付金事業の主な箇所を見ると、社会資本整備総合交付金では主要地方道西那須野那須線の黒磯那須バイパスで、引き続き用地取得や工事を推進する。同バイパスは本年度、那須塩原市側で水路・橋梁下部工事、那須町側で用地補償や橋梁下部・護岸・改良工事を実施しており、追加分はこのあと着手する那珂川橋(仮称)の鋼橋上部工建設工事などに充当する。

 また、主要地方道大田原氏家線の親園佐久山バイパスは用地補償や道路改良工事、箒川に架かる新橋の橋梁下部工事を実施するほか、近く鋼橋上部工建設工事を発注する見通し。県道上高根沢氏家線の櫻野工区は、国道293号との交差部から先線となるさくら市道U1-13号の拡幅に向け、引き続き用地補償を実施する。

 主要地方道宇都宮茂木線の芳賀市貝バイパスは、芳賀町稲毛田地内から市貝町上根地内まで、延長1200mの4車線化工事を実施している。今回の追加分は、大川に架かる上根大橋の上部工に充当し、このあと発注手続きを進めていく予定。上根大橋は橋長24.5mのプレテンション単純T桁橋で、下部工は既に完了しており、本年度は残る2車線分の上部工を架設する。

 主要地方道宇都宮亀和田栃木線の合戦場工区は、暫定2車線で供用している延長2.0kmの4車線拡幅を進めており、引き続き道路改良工事を推進。主要地方道栃木二宮線の大宮工区も、現道の南側に整備しているバイパスの道路改良工事を実施する。

 防災・安全交付金では、主要地方道栃木粟野線の深程工区で、宇都宮西中核工業団地付近から北側の区間の歩道設置を含む道路改良工事に向けた用地取得を行うため、事業費を追加した。

 主要地方道今市氏家線の矢野口工区も、今市青少年スポーツセンター付近の歩道整備を実施しており、用地取得や工事を継続。主要地方道那須黒羽茂木線の下境工区も、同様に歩道設置などの道路改良工事を継続する。

 県単道路調査費は、国道121号の環状南道路で路線測量を実施し、県道小山結城線の小山市城東地区では電線共同溝整備に向けた道路詳細設計を策定する。主要地方道西那須野那須線の那須塩原市西遅沢地区では、4車線化に伴う遅沢橋の残る2車線分の橋梁詳細設計を策定する。

 主要地方道那須高原線の那須町広谷地地内では、主要地方道湯本小島線との交差点の渋滞対策を図るため、クランク状の変則交差の解消や右折レーンの整備に向けた路線測量を実施する。県道野田多々良停車場線の高松町東地区では、通学路の歩道整備のための道路詳細設計を策定する。

 補正予算で事業費を追加した主な箇所は次の通り。(▽箇所名・工区・市町村=事業内容)

 ◎国庫補助・交付金事業
【社会資本整備総合交付金】
〈拠点間の連携・交流を支えるとちぎの道づくり〉
▽一般県道上高根沢氏家線・櫻野工区(さくら市)=用地
▽主要地方道西那須野那須線・黒磯那須バイパス(那須塩原市・那須町)=用地、工事
▽主要地方道大田原氏家線・親園佐久山バイパス(大田原市)=工事
〈とちぎの成長・発展を支える社会基盤整備〉
▽主要地方道宇都宮茂木線・芳賀市貝バイパス(芳賀町・市貝町)=工事
▽主要地方道宇都宮亀和田栃木線・合戦場工区(栃木市)=工事
▽主要地方道栃木二宮線・大宮工区(栃木市)=用地・工事
【防災・安全交付金】
〈子どもたちの安全・安心を確保する通学路整備〉
▽主要地方道栃木粟野線・深程工区(鹿沼市)=用地
▽主要地方道今市氏家線・矢野口工区(日光市)=用地・工事
▽主要地方道那須黒羽茂木線・下境工区(那須烏山市)=用地・工事

 ◎県単道路調査費
▽国道121号・環状南道路(宇都宮市)=測試
▽一般県道小山結城線・城東地区(小山市)=測試
▽主要地方道西那須野那須線・西遅沢地区(那須塩原市)=測試
▽主要地方道那須高原線・広谷地外(那須町)=測試
▽一般県道野田多々良停車場線・高松町東地区(足利市)=測試

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