出流原で物流開発 行政経営方針 ごみ施設基幹改良へ準備(佐野市)
[2022/11/19 栃木版]
佐野市は18日までに、2023年度市行政経営方針を策定した。この方針には、重点施策に掲げた10施策以外にも、建設関連で出流原地区での物流開発整備事業や防災拠点整備の検討、観光施設やスポーツ施設整備のPPP/PFI手法の検討、文化会館のリニューアルおよび運営事業、唐沢山城跡での各種整備、(仮称)おおはし保育園の建設、常盤地区の公共下水道接続、野上中浄水場の紫外線照射装置設置、みかもクリーンセンターの期間改良工事への準備などを挙げている。
野上中浄水場に紫外線照射装置
「出流原PA周辺開発の推進」では、出流原PA総合物流開発整備事業のAゾーン(物流中心で製造業等も含めた産業団地、A約10.8ha)で用地買収を進め、事業の早期完了を目指す。また出流原PA周辺では、国際的な防災拠点の創出も検討する。佐野インランドポートは、拡張に向けた施設のあり方を検討していく。
「魅力ある観光資源の開発と整備」では、群馬県みどり市と連携して林道作原沢入線を活用した観光ルートの整備に向けた調査を行う。観光施設整備は、PPP/PFI手法の導入を検討しながら実施する。国際化対応では、観光案内看板の設置や改修を進めていく。
「生涯スポーツ・競技スポーツの振興とスポーツ環境の整備」では、スポーツ施設の計画的な改修などを進めるほか、施設再整備にあたってPPP/PFI手法などを調査研究し、再整備構想の策定を検討する。
「文化芸術活動の推進」では、施設の改修や設備の更新を行う。文化会館のリニューアルおよび文化施設運営事業については、設計・工事・維持管理・運営を包括的に発注するとし、募集要項等を12月下旬にも公表する。
「歴史・文化保存の継承と保存」では、唐沢山城跡で二の丸の石垣整備内容を検討し、石垣整備に必要な体制整備を図りガイダンス施設の整備地・整備手法も検討する。(仮称)歴史文化基本構想は業務内容を検討し、市域全体の遺跡地図の作成も計画的に進めていく。
「子育てしやすい環境の確保」では、(仮称)おおはし保育園の建設を行うほか、現行の整備運営計画期間満了後の方針を策定する。こどもクラブでは、植野小学校区で(仮称)第5植野こどもクラブを整備する。
「安全で安心して学べる教育環境の整備」では、小中一貫校の整備を進めるとし、佐野西中学校地区で計画を推進する。学校施設は、個別施設計画の見直しや検討、危険箇所の早急な修繕を実施する。「生活を豊かにする生涯学習の推進」では、学習環境の向上への通信環境整備や、図書館・公民館の計画的な改修・修繕などを行う。
「交通安全・防犯・消費者対策の推進」では、通学路など危険箇所点検に基づく歩道整備、カーブミラーの設置・更新、街路灯のLED化などを行うほか、防犯灯のあり方の検討、郊外等への防犯カメラ設置に取り組んでいく。
「快適で質の高い住環境の整備」では、雨水排水路の整備、住宅・建築物耐震化のための普及啓発、市産材(木材・漆喰など)による住宅新築への支援、市営住宅の改修や老朽化した市営住宅の統廃合・再編、空き家の有効活用などを実施する。道路は、生活道路の整備や橋梁等の補修工事を行う。公園は、(仮称)高萩中央公園の整備を完了させ、公園施設でトイレのバリアフリー化・水洗化や照明のLED化、公園施設長寿命化計画の更新を実施する。
「安全で安定した水の供給と生活排水の適正処理」では、農業集落排水(常盤地区)で23年度末の接続を目指し、公共下水道への統合を図るための工事を推進する。水道施設は、浄水場や水道施設遠方監視装置の更新、老朽管の更新を実施し、野上中浄水場では紫外線照射装置を設置する。下水道は、生活排水処理施設の整備推進、下水道施設の更新工事、単独処理浄化槽や汲み取り便槽から合併処理浄化槽への転換で撤去費用や宅内配管工事の補助などを行う。
「ごみの発生抑制と資源の有効活用」は、みかもクリーンセンターについて27年度以降の稼働延長へ地元町会と協定を結び、基幹改良工事に向けた準備を開始するとしている。