基本構想は昭和に スマートIC周辺地区の開発(つくばみらい市)

[2022/11/16 茨城版]
 つくばみらい市は9日、つくばみらいスマートIC(仮称)周辺地区基本構想策定業務に係る公募型プロポーザルについて、受注候補者に昭和(東京都千代田区)を選定した。11月中にも同社と契約を締結する。基本構想では、スマートIC周辺の約60haを対象に、6次産業化や都市農村交流などの展開も可能な複合産業施設誘致の検討を行う。なお、提案上限額は税込2198万円とし、履行期限は23年3月31日に設定していた。基本構想策定後は、来年度中にも業務代行者の公募を行う見通しだ。

 市では上位計画において、つくばみらいスマートIC周辺を市の魅力を発信する新たなエリアとして、広域的な賑わいを創出するための「新産業・交流地域」に設定。6次産業化や都市農村交流などの展開も可能な複合産業施設の検討など、市の魅力を活かせる土地利用を計画している。

 この計画にあわせて、地域住民の意見を反映するために昨年度から勉強会を開催してきた。また、8月には地権者説明会を実施。ある程度の方向性が出てきたことからこのほど、基本構想の策定に着手することになった。

 基本構想では、スマートIC周辺の施工予定地区の約60haを対象に、周辺地域の現況調査や市街地環境評価、整理課題の設定などを行う。あわせて、同施行予定地区の計画テーマやまちづくり基本構想を作成するほか、地権者との合意形成に向けた各種支援業務を実施していく。

 なお、土地利用について、勉強会では、観光農園や市民参加型家庭菜園、農業体験施設、大型商業施設、道の駅、公園・農村公園、ドッグラン、総合病院、介護施設などの意見が出ていたという。

 この基本構想策定と並行して、市では9月中に地元地権者に対して意向調査を実施。調査結果については今後まとめて公表する予定だが、概ね前向きな回答が多かったという。この結果を踏まえ、市では本年度中にも土地区画整理の準備会を立ち上げる見通しとなっている。

 事業手法については、現在検討中だが、市では組合の設立準備から事業完了までの各業務について、豊富なノウハウを活かした民間事業者が代行する業務代行方式を採用することを想定する。順調にいけば、来年度中にも民間代行者を公募で選定する見通しとなる。

 つくばみらいスマートIC整備事業は、常磐自動車道の谷和原IC-矢田部IC間に新たにスマートICを整備するもの。設置場所は谷和原ICから水戸方面に3.7km、谷田部ICから東京方面に7.5kmの位置にある古川地内。同地は常磐自動車と県道常総取手線が交差する場所であり、そこにスマートICを設置していく。現在は23年度の供用開始を目標に整備を進めている状況にある。

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