新図書館の施設整備目標2970㎡(木更津市)
[2022/11/15 千葉版]
木更津市図書館協議会(桂啓之議長)が14日、朝日庁舎で開かれ、新木更津市立図書館整備計画の素案が示された。図書館の建て替えや複合化などを視野に入れ、施設整備の目標面積として2970平方mを試算している。市民アンケートやパブリックコメントなどを経て、年度内の策定を目指す。
整備計画の策定業務は船場(東京都港区)が担当。老朽化が進んだ現図書館の建て替えや時代に即した新しい図書館の将来像と機能・サービスの具体的な内容を検討している。
新図書館の基本コンセプトは▽資料・情報提供機能▽児童サービス▽郷土資料の提供・情報発信機能▽主催事業、ボランティア活動の充実▽デジタルライブラリー▽バックヤード──の6項目。オープン時の蔵書冊数は40万冊程度を想定している。
施設整備の目標面積は現施設の約2.2倍に当たる2970平方mを試算。その内訳は一般開架エリア850平方m、ティーンズエリア200平方m、児童エリア250平方m、おはなしの部屋40平方m、郷土資料室620平方m、デジタルライブラリー40平方m、作業室80平方m、点訳・音訳資料作成室と対面朗読室40平方m、閉架書庫850平方mとする。
複合化については、現図書館の課題を踏まえると、利用者層の拡大や居場所・交流拠点、他機関との連携という視点で複合化は有益であり、新たな図書館サービスの広がりを期待できるとした。
運営体制については、大きく分けて「直営」「指定管理」「直営と指定管理や外部委託のハイブリッド」の3通りを検討している。
同市は、市民アンケートを実施しており、それらの成果を踏まえ、整備計画案をとりまとめ、12月にもパブリックコメントを開始する考えだ。市議会など関係機関との協議を経て、年度内の策定を目指している。
桂議長は「建築から50年近くが経過し、図書館の老朽化が著しい。この整備計画をもとに、市民のニーズに合うような図書館の再整備をぜひ進めてほしい」と話している。
現在の図書館の構造・規模はRC造2階建て延べ1855平方m。蔵書は約37万冊を備える。建築から48年が経過し、建物の老朽化・狭あい化、点字ブロックの設置、施設面のバリアフリー化などが喫緊の課題となっている。