常磐道にIC新設を 県北幹線道路の整備で県へ要望
[2022/11/9 茨城版]
茨城北部幹線道路・水戸外環状道路建設促進協議会(会長・先﨑光那珂市長)はこのほど、県庁を訪れて、田村央土木部長に茨城北部幹線道路と水戸外環状道路の整備促進を求める要望書を手渡した。要望では、常磐自動車道への新設ICも含めた水戸外環状道路での調査区間の早期事業化や、木島大橋以北の調査推進、国道6号東海拡幅の整備推進などを盛り込んだ。これに対して県は、同線の重要性を認めたうえで、市町村と連携を取りながら事業を進めていく考えを示した。
この協議会は那珂市と常陸大宮市、東海村、常陸太田市、大子町、ひたちなか市で構成し、茨城北部幹線道路と水戸外環状道路の整備促進を目的とする。当日は先﨑会長と鈴木定幸常陸大宮市長、山田修東海村長、宮田達夫常陸太田市長、高梨哲彦大子町長、大谷明ひたちなか市長らが県庁を訪れて、田村部長に対して要望活動を行った。
茨城北部幹線道路と水戸外環状道路は、重要港湾である茨城港常陸那珂港区と常磐自動車道、県北内陸部を結ぶ地域高規格道路で、重要物流道路の候補路線に指定されている。常陸那珂港区を中心とした「ひたちなか地区」は、国際的な流通拠点都市、高度技術産業集積都市、レクリエーション・リゾート都市の3つの都市像を有する国際港湾都市を目指してまちづくりを進めている。常陸那珂港区では定期航路が開設され、港湾関連用地には物流企業が集積している状況にある。
この効果を県北内陸部に波及させるには、県都周辺圏との連携強化や観光振興など、生産性向上に直結する両路線の整備に加え、栃木や福島県につながる路線の機能も強化が必要となる。これにより、県域を超えた広域ネットワークによる経済・物流の持続的な活性化が期待できるという。
そこで同協議会では、▽災害に強い国土幹線道路ネットワーク構築、高規格道路のミッシングリンク解消に向け、常磐自動車道への新設ICも含めた水戸外環状道路の調査区間の早期事業化、事業区間の整備推進▽栃木・福島につながる路線(国道118号など)および茨城北部幹線道路における木島大橋以北の調査推進、ならびに常磐自動車道から木島大橋までの事業区間の整備推進▽国道6号東海拡幅の整備促進▽防災・減災、国土強靭化のための5か年加速化対策に必要な予算・財源を確保し、計画的に事業を推進するとともに、5か年加速化対策後も予算・財源を通常予算とは別枠で確保して、継続的に取り組むこと──の4項目を要望した。