3月以降に事業者公募 東部総合公園 対話型市場調査を実施(宇都宮市)
[2022/11/8 栃木版]
宇都宮市は、平出町の東部総合公園整備に向けた2回目の対話型市場調査を実施し、このほど調査結果を公表した。公園に導入予定のアーバンスポーツをはじめとする施設について、市が想定する整備や管理運営の水準などで概ね対応可能であることや、地元農産物を活用した地域振興機能についても導入実現性を確認できたとしている。今後は2023年3月以降に事業者を公募して、設計や工事に着手する考えで、25年度の公園施設完成を目指す。
アーバンスポーツの実現性確認
市は、LRT利用者を中心とした利便性向上や地域特性を生かしたまちづくりを進めるため、東部総合公園の整備を計画している。都市計画素案によると、整備箇所は平出町および下平出町の一部で、市街化調整区域(農業振興地域農用地)の約3.6ha。北側の主要地方道宇都宮向田線(都市計画道路3・3・101東大通り)と、東側の新4号国道、南側のLRT軌道・平石停留場・LRT車両基地に囲まれている。
施設整備にあたっては民間活力を導入し、PFI(Park-PFI)の活用を検討している。事業者は公園施設や利便増進施設を設置し、一体的に維持管理・運営を実施する。公園施設の維持管理・運営にあたっては、事業者を指定管理者に指定することを想定している。
市は、事業に参画意向のある民間事業者と対話し、建設業・不動産業・設計業・サービス業の7者が参加した。
特定公園施設(園路、広場など)に対しては▽BMX専用コースは全国的に事例が少ない初級者・中級者向けのコース整備が望ましい▽アーバンスポーツは、雨天時の利用に対応できる施設とする▽アーバンスポーツのほか、多様なスポーツに対応する▽事業用地の造成や既設農業用水路の移設について、公園整備と一体的に対応が可能▽公園出入口について、出入口を増やす案も可能とするなど、提案に幅を持たせることを希望▽特定公園施設整備費は、事業者負担が1割程度であれば対応可能であるが、今後の資材高騰などにより整備費の増加が懸念される-との意見があった。
管理運営に対しては▽アーバンスポーツを除く特定公園施設の維持管理は、市の想定水準でおおむね対応可能▽施設の魅力向上へ、アーバンスポーツ施設の定期的なセクション変更や改修-などが意見された。
また、公募対象公園施設(利便施設など)に対しては、カフェやレストランのほか、農産物直売所、スポーツ用品の販売・レンタル等の店舗などが提案されている。
公園整備前の暫定広場の整備・管理運営では、事業者の独立採算での整備・管理運営は困難と多数の意見があり、暫定広場整備で公園の本体工事に支障があるとの意見も多数あったという。このほか、LRTによる来園がしやすい環境整備が必要という意見も出されている。