那珂IC周辺開発を 道路・河川整備で県に要望(那珂市)
[2022/11/2 茨城版]
那珂市の先﨑光市長らはこのほど、県庁を訪れて、田村央土木部長に道路・河川整備を求める要望書を手渡した。要望では、▽国道の整備促進▽県道・歩道の整備促進▽河川の整備促進▽市事業への交付金の予算確保▽市事業の積極的な参画▽水戸勝田環状道路の整備推進──の6項目を盛り込んだ。具体的には国道118号や常陸那珂港山方線の整備促進や、大井川の市内未改修部分の早期整備、那珂インターチェンジ周辺開発などを求めた。
今回の要望活動は、那珂市発展のために重要な社会基盤整備である道路や河川について、さらなる整備による機能向上が必要になっているため、早期整備に向けた財源の確保と事業促進を目的に実施している。
今回の要望項目は6項目からなり、このうち、「国道の整備促進について」では、国道118号の整備として、那珂大宮バイパスの4車線化の整備促進や必要財源の確保を要望。また「県道・歩道の整備促進について」では、県道5路線の整備促進および必要財源の確保を求めた。
このうち、主要地方道常陸那珂港山方線(水戸外環状道路、茨城北部幹線道路)は国道6号から木島大橋南側間の整備促進を要望。主要地方道瓜連馬渡線(都市計画道路上菅谷・下菅谷線)は、菅谷地区の未改良区間(ひばりが丘交差点付近)の整備を要望した。
県道静常陸大宮線は、下大賀地区のバイパス整備を要望。県道額田南郷田彦線も、国道6号と349号の間を走る抜け道的な道路で通学路として危険な状況にあることから、那珂市内(堤・杉・菅谷地区)のバイパス整備を要望した。常陸那珂港山方線の額田地区では、歩道整備事業のさらなる促進を要望した。
「河川の整備促進について」では、大井川の未改修部分の早期整備を求めた。これは、近年のゲリラ豪雨や台風時において、治水上の安全性を高めることを理由に要望している。対象となるのは、早戸川合流点から那珂市後台地内の未改修部分。同地区は宅地化の進展に伴い、大雨のたびに冠水し、周辺の水田にも被害をもたらしているため、引き続き大井川の河川改修を要望した。
「市事業へ交付金の予算確保」では、都市計画道路事業として、予算確保に向けた配慮を要請。今回は防災・安全交付金事業で、「子供たちが安全・安心に通学できるまちづくり」として下菅谷停車場ほか1路線、「子どもの安心・安全な登下校を守る通学路安全対策」として菅谷飯田線、「国土強靭化に向けた防災・減災のための道路整備」として菅谷市毛線(第4期)が対象となる。
「市事業への積極的な参画」として、那珂IC周辺開発への県の参画を要望した。那珂IC周辺については、国道118号の4車線化や、県民の森と県植物園のリニューアルが予定されており、発展の可能性を秘めた地域となる。今後、那珂ICを利用し、県内外からの観光客などの増加も見込まれている。そこで、市は那珂インター線と菅谷飯田線(バードライン)が交差する箇所に道の駅を整備することを決定。市は道の駅を核とした那珂IC周辺開発の検討を進めていくことを説明し、県に対して積極的な参画を求めた。
「(仮称)水戸・勝田環状道路の整備推進について」では、同線が水戸・勝田都市圏で骨格的な道路網を形成する広域的な幹線道路であることを踏まえ、慢性的な交通渋滞の緩和や地域間の連携強化のため、整備促進を要望。今回は菅谷飯田線において、菅谷小原内水戸線から那珂インター線間の県道昇格による4車線化を求めた。