マリンスタジアムで基本構想に着手へ 市総合計画の実施計画事業案(千葉市)
[2022/10/28 千葉版]
千葉市は28日、市の最上位計画となる総合計画の第1次実施計画事業案を公表する。368事業が盛り込まれ、新病院や新設小学校の整備、市民会館や千葉中央コミュニティセンター、地方卸売市場の再整備を推進するほか、ZOZOマリンスタジアムの基本構想・計画、斎場のあり方検討などに着手する方向性が示されている。
第1次実施計画の計画期間は2023~25年度の3年間。本年9月に策定した市基本計画に基づくまちづくりを推進するため、重点的に取り組む事業を具体的に示している。
主な事業をみると、市の西部地域において胎児から高齢者まで切れ目のない総合的な医療を提供するため、現海浜病院の機能を基盤とした新病院の整備を推進する。
高齢化社会のさらなる進行に対応するため、今後の斎場のあり方について調査研究する。利用者の墓参環境を整備するため、老朽化した桜木霊堂を更新する。
児童虐待の増加、複雑・困難化に対応するため、新たな児童相談所を整備。増加傾向にある多様化・複雑化する相談に対して迅速・的確に対応するとともに、学校支援の充実を図るため、養護教育センターを移設する。
幕張新都心若葉住宅地区の宅地開発に伴う児童の増加に対応するため、小学校を新設し、良好な教育環境を確保する。老朽化が進んだ学校施設の安全性を確保するため、全面的な大規模改造工事を進めていく。
老朽化した千城台公民館と若葉図書館を更新し、地域の社会教育活動の活性化を図るため、旧千城台南小学校跡地への再整備を推進する。
市民の多様な文化芸術のニーズに対応するため、本市の文化芸術の中心施設として市民会館を再整備。縄文文化の研究とその成果を市民に発信する拠点とするため、史跡のガイダンス機能を備えた新たな博物館の整備を進めていく。
バリアフリー化など、公園の機能を増進するため、みなと公園全体の再整備に関する基本的な考え方を整理する。
市民の健康の増進を図るため、幕張西運動場をスポーツ広場として整備。北谷津新清掃工場整備と一体的に周辺環境を整備するため、北谷津温水プールを建て替える。
竣工から30年以上が経過したZOZOマリンスタジアムについて、幕張新都心のまちづくりの視点を踏まえたあり方を定めるため、将来像を示す基本構想やそれを具体化する基本計画の策定に着手する。
千葉中央コミュニティセンターの老朽化を解消し活性化を図るため、再整備を推進。下水道施設の適正な機能を確保するため、中央処理区と印旛処理区ポンプ場の統廃合や中央浄化センターの水処理施設を改築する。
新たな産業用地を確保し、企業の集積を図るため、ネクストコア千葉誉田の周辺道路整備を進めるとともに、新たな産業用地の確保に向けた取り組みを実施。施設の老朽化や陳腐化に対応するため、地方卸売市場の再整備を進めていく。
市の農業に対する市民の理解醸成を進めるため、農政センターのコミュニケーションエリア(管理棟、目的ホール、遊歩道、林地など)の活用に向けた計画を策定する。
建設工事や設計業務などの生産性向上を図り、受発注者双方の負担を軽減させるため、デジタル機器の調達や工事現場のICT活用を促進する。
この事業案については、11月28日まで市民意見を募集する。それらを踏まえ、2023年2月までに実施計画案をとりまとめ、パブリックコメントなどを経て、年度内の策定・公表を目指す。