北側自由通路に着手 内原駅周辺 南口広場の整備も予定(水戸市)
[2022/10/18 茨城版]
水戸市は内原駅の南北自由通路と橋上駅舎が供用を開始することを受け、来年度から北側自由通路や南口広場の整備、仮駅舎・旧跨線橋の撤去などを実施していく。現在の計画では、北側自由通路が23年度から24年度の2カ年、南口広場の整備は24年度から行う計画だ。7日に開催した水戸市議会建設企業委員会で市が明らかにした。
内原駅南北自由通路は、内原駅の橋上化とあわせ、常磐線で分断されている駅の南北地区をつなぎ、利便性と安全性を向上させる重要な都市機能を担うもの。南北自由通路整備事業は19年度からJR東日本へ委託し、整備を進めてきた。このうち、南北自由通路と橋上駅舎については整備が完了し、11月26日から供用を開始することになる。
この供用開始を受けて、市では残る関連事業に着手する。主な事業としては、仮駅舎・旧跨線橋の撤去と北側自由通路の整備、南口広場の整備が挙げられる。このうち、仮駅舎と旧跨線橋の撤去はJR東日本が、北側自由通路と南口広場の整備は市が担当となる。
北側自由通路は、自由通路を北東側に延伸し、ショッピングモール方面に向かう歩行者の安全を確保することなどを理由に整備する。計画では、旧石岡城里線を跨ぎ、常磐線に沿って既存の歩行者専用道路に接続させる。
延長は約60m、幅員約2.5m、階段幅員2.5mとし、エレベーター1基を設置する。詳細設計はJR東日本建築設計事務所(東京都渋谷区)が担当。設計はすでに策定しており、23年度から2カ年で工事を実施していく計画だ。工事の大半は市で実施するが、常磐線に隣接する箇所についてはJR東日本に委託する見通しとなっている。
南口広場の規模は約3800平方mに設定。内部にはバス乗り場やタクシー乗り場、身体障害者用乗降場、一般降車場、駐車場などを整備していく。設計は中日本建設コンサルタント(愛知県名古屋市)が担当した。広場の整備は、仮駅舎と旧跨線橋の撤去後に着手するため、現時点では24年度から実施し、25年度の供用開始を目指す。
市ではこのほか、駐輪場や貯水池、植栽などの整備も予定している。このうち、駐輪場については、ラック式の屋根付駐輪場を設置していく。北側に2カ所で合計約270台、南側に1カ所で約230台分を確保する。工事の発注時期については、24年度の着工を予定。供用開始時期は25年度になる見通しだ。
また、駅周辺整備と関連して市道内原8-0207号線の整備の検討も進める。同線は駅南口の駐車場や駐輪場を利用する者が活用する道路となる。幅員は2.3mから4.7mとなり、歩道がない状況にある。南口広場の整備に伴い、同線は現状のままロータリーに直接接続する予定となっているが、将来的なあり方については、歩行者や交通量、経路沿いの居住の状況などの視点から検討する。その際には、道路拡幅も含めて、整備方針を決定していくという。