総事業費に240億円 境古河IC周辺で新物流施設(大和ハウス工業)

[2022/10/15 茨城版]
 大和ハウス工業(本社・大阪市北区、芳井敬一代表取締役社長)は、境古河IC周辺地区土地区画整理事業地内の第6街区において、大型マルチテナント型物流施設「DPL境古河」の整備を進めている。総事業費には約240億円を投じる。1日からは新施設の建設工事に着手した。工事は錢高組(東京都千代田区)が担当。今後は24年4月の竣工、5月の供用開始を目指す。

 境古河IC周辺地区は、業務代行方式による組合施行の土地区画整理事業を進めており、大和ハウス工業が開発を手掛ける。21年5月には全11区画の造成工事が完了。同社は新たな産業拠点として、物流業や製造業を中心とする企業の誘致を進めている。整備面積は境古河IC西側の長井戸、蛇池、西泉田の各一部で合計約24.6haとなる。

 このうち、物流施設であるDPL境古河は、境古河ICに隣接する境町みらい平2丁目の5万8438平方mの敷地に建設する。施設の構造・規模はRC造一部S造4階建て、延べ面積12万6660平方m。免振構造を採用し、最高高さ30.71m、幅207m、奥行き153mとなる。設計・施工監理はフクダ・アンド・パートナーズ(東京都中央区)が担当している。

 この施設は、テナント企業のニーズに対応するため、最大8テナント(1区画は約1万3000平方mから)が入居可能で、各区画に事務所を設置することができるマルチテナント型物流施設とする。自社専用に建設するBTS型物流施設と比べて、建設費や維持管理費を抑えることができるとともに、スピーディな物流事業を展開することができる。

 また、BCPに対応した災害発生時の早期事業復旧を可能とする防災面に配慮した物流施設とし、免震システムを導入するとともに、浸水対策を講じる。そのほか、テナント企業の従業員が通勤しやすい環境の整備などに取り組む考えだ。

 同社が県内で手掛ける物流施設は、マルチテナント型物流施設の「DPLつくば阿見I-A」や「DPL茨城結城」のほか、BTS型物流施設など合計13棟の開発を行っている。

 DPL境古河の進出により、境町では年間約1億2000万円の税収増と約300人の新規雇用を見込む。

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