生実学校の児童寮 建替へ設計着手 (千葉県)
[2022/10/5 千葉版]
千葉県は、老朽化が進む生実学校の児童寮について、建て替えに乗り出す。9月補正予算案では新規事業の児童自立支援施設建替事業で2600万円の債務負担を設定している。県有建物長寿命化計画に基づき、建て替えに向けた基本設計や地盤調査に着手する方針だ。
千葉市中央区の児童自立支援施設・生実学校は、寮舎が男子寮3寮、女子寮2寮で構成。1寮当たりの施設規模はRC造平屋257平方m。入所定員数は各寮14人の70人。1970~71年に完成した。県有建物長寿命化計画では、建て替える施設として、生実学校の寮舎が位置付けられている。
県児童家庭課によると、基本設計では、策定を進めている整備計画に基づき、寮舎や新たに整備する自立支援寮について、建設場所や施設規模、工期、概算事業費などを検討していく。2023年度までにとりまとめる方針だ。
県は3月18日付けで、児童福祉専門分科会社会的養護検討部会に生実学校の建て替えに関する整備方針を諮問。これまで、3月と4月に部会を開き、具体的な方向性を審議し、6月21日に答申した。
この答申では、今後の入所児童数の増加を踏まえ、入所定員数を50~60人程度とすることが適当とした。1寮当たりの定員数は6~8人程度とし、全ての寮舎は独立させ、平屋で整備することが望ましいとしている。
家庭復帰が困難な中卒児童への対応として、自立支援寮を新たに整備する必要があると指摘。児童の自立に向けた諸課題に対応できる機能強化として、多目的寮(仮称)の整備などについて検討していく必要があるとした。