一貫校に約13億円 工事発注は来月ごろを予定 (五霞町補正)
[2022/9/30 茨城版]
五霞町の9月補正予算は、一般会計に5億3875万円を追加し、総額を50億1140万円とした。主なものには、小中一貫教育施設の整備工事費として、2カ年で約13億円の継続費を設定した。工事では五霞西小学校と五霞中学校での改修工事などを実施していく。工事の発注時期は10月から11月ごろになる見通し。その後、2カ年で工事を実施し、24年4月の開校を目指す。このほか、冬木橋の維持修繕工事費などを盛り込んだ。
学校整備事業では、町立統合小学校および小中一貫教育施設の整備工事として、22-23年度の2カ年で総額12億7870万円の継続費を設定した。12月定例町議会への上程を目途に、10月から11月にかけて整備工事の入札を執行する考えだ。
この事業は、教育環境の充実と児童・生徒数の減少へ対応するために学校の統合と、小中一貫教育の整備を目指すもの。このうち、小学校では、五霞西小学校と五霞東小学校を統合し、五霞小学校とする。統合先は五霞西小学校となり、整備の際には隣接する五霞中学校でもあわせて整備を行い、隣接型小学校・中学校の形態を目指していく。そのため、小中一貫教育施設整備に活用する敷地は、五霞西小学校の2万0457平方mと五霞中学校の3万9999平方mとなる。なお、基本・実施設計は須藤隆建築設計事務所(土浦市)が担当した。
統合に向けた工事としては、五霞西小学校では老朽化に伴う既存施設の改修を行うほか、エレベーター棟の増築工事を行う。この増築工事はエレベーターを配膳用から車椅子に対応できるバリアフリー用に変更するものとなる。
同小は1972年に建設となり、2000年には大規模改修工事を実施している。校舎棟の構造はRC造で、A棟が3階建て、B棟が2階建てで延べ2826平方m。体育館の規模は792平方mとなる。今回実施する改修と増築後の校舎棟の規模は、延べ2902平方mになる見込みだ。
一方、五霞中学校では武道場の改修工事を予定する。武道場2階のランチルームを改修し、小学校と中学校で相互に利用できる多目的スペースとして活用していく。なお、中学校の普通教室棟は04年に改築したもので、特別教室棟は1976年に建設され、02年と20年に大規模改修工事を実施している。
配置計画をみると、小学校の普通教室は小学校校舎内に配置し、家庭科室や理科室などの一部の特別教室については、中学校教室との共用を図る。また、小学校と中学校を渡り廊下でつなげて、円滑な小中一貫教育を進めていく。
小中学校の本格的な改修工事に先立ち、町ではプール解体工事やグラウンドのスプリンクラー移設工事、仮設教室のリースなどを実施する。いずれの案件もすでに指名競争入札で通知を行っており、9月30日の開札を予定する。なお、プール解体工事とグラウンドのスプリンクラー移設工事については、22年12月10日までに工事を完了する見通しとなっている。
今後のスケジュールは、24年3月には小学校2校を閉校し、24年4月に新たに五霞小学校を開校させて、同時に小中一貫教育を開始する考えだ。
このほか、町道維持管理事業では橋梁維持修繕工事費に1650万円を計上。対象は冬木橋となり、修繕工事を実施していく。同橋は1980年に架けられもので、40年以上が経過し、老朽化が進んでいる。そこで、補修工事や塗装工事などを実施していく。冬木橋は新4号国道に架けられている橋で、延長は111m、幅員は4-6.6mの規模となっている。