24年度から農地整備工 来年度は98ha分を設計 東松島の深谷西地区(宮城県東部振興)

[2022/9/27 宮城版]
 県東部地方振興事務所は、東松島市の深谷西地区で農業競争力強化農地整備事業を進める。本年度に事業採択された新規地区で、複数工区に分けてほ場の区画整理を進める。本年度は初弾の測量設計業務として、上三工区と上四工区の計64ha分を一括して一般競争入札で委託する。この入札手続きは26日付で公告した。来年度は中道工区と舟入工区の計97.9haについて、測量設計業務を委託する予定。区画整理工事は24年度からを予定している。

 深谷西地区は、同市赤井地区他で定川沿いに広がる水田地帯。計画では300.5haを区画整理する。このうち農地面積は265.6ha。概算事業費は74億6900万円。事業期間は本年度から2030年度までの9年間を予定しているが、それ以上に延びる可能性が高い。

 概算事業費を主な工種別に見ると、整地工が8億8500万円、道路が延長28.3kmで6億0900万円、用水路が延長34.6kmで13億8600万円、揚水機場が4カ所で7億2200万円、排水路が延長23.2kmで12億7700万円、暗渠排水が265.6haで6億5900万円。事業費にはこのほか測量設計業務の委託費などが含まれる。

 用水路はパイプライン、排水路は排水フリュームでの整備を計画している。

 工区別の農地面積は、上三工区と上四工区が計54ha、中道工区が43.3ha、舟入工区が54.6ha、川南工区が51.3ha、上一工区と上二工区が計25.3ha、物見沢工区が24ha、山陰工区が13.1haを予定。物見沢と山陰には、石坂工区や新大堤工区の一部がそれぞれ含まれる。

 ただし、設計や工事は工区別に発注することは想定しておらず、複数を一括することや、逆に川南のように広いところは細分化する可能性がある。

初弾の測量設計を公告

 深谷西地区のうち、上三工区と上四工区の測量設計業務は、一括して26日付で一般競争入札を公告しており、10月7日まで参加申請書、11~12日に入札書を受け付け、13日に開札し、総合評価で落札者を決定する。

 業務内容は、64haのほ場整備と、揚水機場1カ所に関する実施設計をまとめるほか、基準点測量や地区境界測量などを行う。予定価格は4146万5000円。履行期間は2023年3月24日まで。

 入札の参加資格は、県内に本社を置き、建設コンサルタント(農業土木)がA等級で、かつ測量(公共測量)がA等級であることなど。

 来年度は中道工区と舟入工区の測量設計業務を委託する予定。それ以降は川南工区、上一工区と上二工区、物見沢工区、山陰工区の順で同業務を委託する考えだが、予算の配分状況にもよるため、具体的な発注時期は明確になっていない。

 なお、地区内にある上区排水機場は、別事業で移転改築することにしており、来年度の事業採択を目指す。

Comments are closed.


Powered by WordPress, WP Theme designed by WSC Project.