海匝地域の合同庁舎を再整備へ 新築設計3件公告(千葉県)
[2022/9/21 千葉版]
千葉県は20日、海匝地域の合同庁舎新築に向けた基本設計業務3件について、委託事業者を選定する簡易公募型指名競争入札を公告した。老朽化が著しい海匝地域の庁舎を集約し、旭、銚子、匝瑳の各地区に再整備する。庁舎棟や車庫・倉庫棟などを新築する計画で、工事費は順に22億1000万円、16億7000万円、19億7000万円を概算している。
海匝地域では県の出先機関の多くが老朽化し、耐震性能が低い状況であることから、県有建物長寿命化計画に位置付け、これまで検討を進めてきた。
海匝地域の地理的条件や、出先機関が銚子、旭、匝瑳の3市に配置され、それぞれの機能を果たしてきたことなどを踏まえ、県民の利便性や行政の効率性を確保する視点で検討。その結果、3地区でそれぞれ庁舎を集約し、新たな合同庁舎を建設する方針だ。
既存の海匝合同庁舎は、旭市内で建て替える。建設予定地は、旭市鎌数地区の旭高等技術専門校グラウンド敷地5600平方m。
新庁舎の構造・規模は庁舎棟がRC造2階建て延べ2340平方m、車庫・倉庫棟がS造2階建て延べ640平方m、防災備蓄倉庫棟がS造2階建て延べ500平方mを想定している。
入居機関は、海匝地域振興事務所、旭県税事務所、海匝農業事務所(企画・普及)、北総教育事務所海匝分室とする。
22年度当初予算では、基本設計と地質調査で限度額3500万円の債務負担を設定。基本設計の成果を踏まえ、23年度から実施設計を進め、25年度の着工、27年度までの竣工・供用開始を目指す。
銚子地区の各庁舎は銚子市内に単独庁舎として集約する。建設予定地は、清川町の旭県税事務所銚子支所敷地2502平方mと、栄町の海匝健康福祉センター敷地1120平方mの計3622平方m。
新庁舎の構造・規模は、庁舎棟がRC造3階建て延べ1770平方m、車庫・倉庫棟がS造2階建て延べ480平方mを計画している。
入居機関は銚子土木事務所、旭県税事務所銚子支所、海匝健康福祉センター。建設予定地となっている海匝健康福祉センターと旭県税事務所銚子支所は工事期間中、市内の県有施設に仮移転する。
22年度当初予算では、既存庁舎の解体設計に1159万円、土壌調査に1290万円を計上したほか、基本設計と地質調査で限度額3300万円の債務負担を設定している。
基本設計をもとに、23~24年度に実施設計を進めていく。既存庁舎については、24年度に解体設計、25年度に解体工事を実施。26年度に新庁舎の工事に着手し、27年度の供用開始を目指す。
匝瑳地区の各庁舎は、匝瑳市内に単独庁舎として再整備する。建設予定地は八日市場の匝瑳市分庁舎(旧海匝農業改良普及センター)の敷地3330平方m。
新庁舎の構造・規模は、庁舎棟がRC造2階建て延べ2340平方m、車庫・倉庫棟がS造2階建て延べ640平方mを想定している。
入居機関は海匝土木事務所、海匝農業事務所(総務・基盤)、海匝健康福祉センター八日市場地域保健センターとする。
22年度当初予算では、土壌調査に700万円を配分したほか、基本設計と地質調査で限度額3600万円の債務負担を設定した。
基本設計の成果を踏まえ、23年度に実施設計に着手し、24年度までにとりまとめる。既存庁舎については、24年度に解体設計、25年度に解体工事を進めていく。26年度から新庁舎の工事を進め、27年度までの完成を目指す。
簡易公募型指名競争入札の応募資格要件として、県建設工事等入札参加業者資格者名簿の建築関係建設コンサルタント業務に登載されていることや、県内に本店があることなどを求める。
21日~10月6日に応募調書資料を受け付け、28日に指名通知する。11月15日~16日に入札書を受け付け、17日に開札する予定だ。
この案件では一抜け方式を採用する。複数の委託業務について、あらかじめ定めた開札順序により、先に落札者となった者のその後の入札を無効とし、ほかの応札者から落札者を順次決定する。