123号氷室工区に着手 事業概要 田川は調整池の用地など(宇都宮土木)
[2022/9/2 栃木版]
県宇都宮土木事務所は、2022年度の事業概要と実施予定箇所をまとめた。それによると、道路・街路事業が63カ所で67億4000万円、河川砂防事業が14カ所で22億3000万円、受託が1カ所で3億5000万円の、計78カ所に93億2000万円を計画している。道路事業は、宮環の上戸祭立体がこのほど開通。国道408号は真岡宇都宮バイパスと宇都宮高根沢バイパスの交差点3カ所で引き続き立体化工事を進めており、国道123号氷室工区では4車線化に向けて用地測量を実施する。河川事業は、田川の改良復旧で2基の調節池の用地取得を推進するとともに、河道掘削にも一部着手したいとしている。 =2面に事業実施予定箇所
道路事業のうち、 国道408号は宇都宮高根沢バイパスと真岡宇都宮バイパスで、国道123号と交差する清原立体、宇都宮茂木線と交差する野高谷立体、および宇都宮テクノ街道との交差点の立体化を実施している。現在は、アプローチ部の盛土部分の地盤改良工事を中心に工事を進めており、一部では橋梁の下部工や上部工、擁壁工なども実施している。
新規事業となる国道123号の氷室工区は、清原東小学校付近まで4車線化されていることから、その先線となる延長1400mを4車線化する。まずはその半分の、手前側約700mを先行して4車線化する考えで、これまで設計を進めてきた。本年度はこのほど用地測量を発注しており、来年度には用地買収に着手したい考え。
都計道3・2・101大通りの桜工区は、電線地中化を実施している。本年度も西側(学校側)の工事3~4件の発注を予定。地元調整や警察との調整も終わったことから、このあと本格的に工事を進めていく。
また、大谷地区スマートICへのアクセス道路として事業化した駒生I工区と連続する駒生II工区は、歩道整備や道路拡幅を実施しており、本年度は用地買収と一部歩道整備工事を実施する。
国道121号の西刑部工区は、下岡本上三川線との交差点の前後の4車線化を実施する。本年度は改良工事を実施し、23年度に舗装工事を実施する予定となっている。
宇都宮真岡線の上桑島工区は、現道が狭あいで人家連担区間なため、瑞穂野北小学校の北側にバイパスを整備する。現在は測量が終わり、設計を策定している。
宇都宮今市線の大谷町南工区は、大谷観音線との交差点部を改善するため、600mを拡幅する。姿川を渡河する大谷橋は、半断面施工で新橋を架けたあと、切り替えて旧橋を撤去し、残る新橋を架設する計画で、架け替え後は2車線の対面交通と歩道を確保する。半断面分は供用しており、引き続き旧橋を撤去して残る下部工と上部工をこのあと発注する。
同じく宇都宮今市線の城山東工区は、地元から未改良区間の事業化を要望されており、この区間の前後と同様に歩道を整備する。このほど地元説明会を開催しており、このあとは平面図を作るための測量を実施する。
安塚雀宮線は、国道4号との交差部から西側で歩道設置工事を実施しており、本年度は用地補償と工事を実施している。さらに、その先線となる五代工区は、このあと地元調整や平面図作成などを予定する。
結城石橋線の多功工区は、幅員が狭く屈曲し歩道も未整備であることから、線形の改善を図るためミニバイパスを整備するとともに、現道も拡幅して歩道を整備する。延長850mで計画し、本年度は用地の取得を進め、まとまった箇所から工事を実施する。
宇都宮結城線上蒲生工区は新たに、延長1600mの道路改築事業に着手する。上三川北小学校付近の通学路の安全と円滑な通行空間の確保を図るため、本年度は設計や歩道橋移設のための地質調査を実施する。
河川事業は、田川の改良復旧で宇都宮市街地の浸水被害軽減に向けて、川田町と岩曽町の2カ所に調節池を整備するほか河道掘削を実施して河積断面を確保する。調整池は設計を進めていて、一部は昨年度から用地買収に着手した。あわせて護岸の設計や河川構造物の設計を発注しており、本年度は河道掘削にも一部着手したいとしている。
また姿川は、豆田川との合流付近に調整池を整備している。昨年度から暫定掘削工事を実施しており、本年度は引き続き掘削工事を発注したところ。工事の発注は概ね完了し、来年度中の工事完了を目指す。上三川町の武名瀬川は、橋梁の設計や土質調査、用地の測量、用地補償、工事は開削や護岸工事を実施している。
砂防の新規事業となる上ノ山Aは、宇都宮市上大曽町に位置する急傾斜地で、斜面下の民家や要配慮者施設を防護するため急傾斜地崩壊対策事業を実施する。斜面にネットを張る内容で計画し、本年度は設計と土質調査を計画している。
インフラの長寿命化では、国道119号の御幸ヶ原小学校前歩道橋と晃陽中前歩道橋、国道123号の鐺山松原歩道橋の横断歩道橋3橋で、部材補修や再塗装を本年度に発注する。国道119号の御幸アンダーと上戸祭アンダーでも、ボックスの補修工事を実施する。
また橋梁の長寿命化は、主要地方道宇都宮那須烏山線の錦橋でJR側のボックスのひび割れ補修や投下防止柵の設置工事などを実施する。すでに本年度分はJRに委託しており、このあと工事を開始する。
また主要地方道藤原宇都宮線の上小倉橋でも、伸縮装置の補修や橋面防水工などを実施する。本年度は県道側の工事を実施し、23年度はNEXCO東日本に委託して下部工や主桁の工事を実施して、事業の完了を図る。