9月補正予算 道路整備に監理導入 生実学校で児童寮を建替(千葉県)
[2022/9/1 千葉版]
千葉県(熊谷俊人知事)は8月31日、9月補正予算案を発表した。一般会計の予算規模は673億7800万円。債務負担を設定し、生実学校で児童寮の建て替えに着手するほか、県立学校の長寿命化やトイレ改修を推進する。県は初めて、大規模な道路整備に事業監理委託を導入する方針だ。
普通建設事業費は19億2800万円を計上。河川の護岸整備や急傾斜地崩壊対策などを拡充するほか、6月の降雹被害を受け、果樹園の多目的防災網整備などを支援する。
新規事業をみると、児童自立支援施設建替事業で2600万円の債務負担を設定。県有建物長寿命化計画に基づき、施設が老朽化している生実学校の児童寮について、建て替えに向けた基本設計や地盤調査に着手する。
道路整備に事業監理委託を導入するため、10億4000万円の債務負担を盛り込んだ。事業規模が大きな路線について、事業期間の短縮を図るため、施工前段階の調査や地元調整などの業務を包括的に委託する方針だ。対象は銚子連絡道路(匝瑳市~旭市区間)、押切・湊橋(仮称)、国道126号八木拡幅(銚子市区間)の3カ所。
総合スポーツセンター陸上競技場大型映像装置設置事業で1900万円の債務負担を追加する。施設機能の充実を図るため、大型映像装置を設置する改修を進めていくもので、基本計画の策定に着手する。
新規事業ではこのほか、「カーボンニュートラルポート形成計画」策定事業4500万円、習志野特別支援学校整備事業503万円、気象災害に強い果樹産地支援事業2億円などを盛り込んでいる。
県立学校長寿命化対策事業では14億2300万円の債務負担を設定。船橋、船橋二和の2高等学校の大規模改修を進めていくもので、外壁・内壁の改修やトイレの洋式化などを計画している。
県立学校トイレ改修事業で7億5500万円の債務負担を設定する。大規模改修の対象となっていない7校7棟で、23年度の夏休み期間中に工事を集中的に実施する方針だ。
障害者スポーツ・レクリエーションセンター施設整備事業で1700万円の債務負担を盛り込んだ。体育室の利用環境改善を図るため、空調設備を整備するもので、23年度にかけて実施設計を進めていく。
土木関連をみると、河川・海岸・砂防事業では護岸整備や河道掘削など河川改良に8億2760万円、急傾斜地の擁壁工事など土砂災害対策に3億8620万円を配分。都市公園整備事業では長生の森公園(茂原市)に1億円、県立都市公園長寿命化対策に2億0920万円を計上している。