商工会館で解体費 合葬墓の整備工事費を増額(神栖市補正)
[2022/8/31 茨城版]
神栖市は市議会定例会に補正予予算案や工事請負契約の締結などの議案を提案している。このうち、一般会計補正予算では、補正第3号と第4号補正を追加し、総額を463億1654万円とする。主なものでは、商工会館の解体工事費や合葬墓の整備工事費の増額、息栖の森駐車場でのトイレ新築工事費などを盛り込んだ。
庁舎改修事業では、庁舎および周辺施設改修工事費に1億0695万円を計上した。この事業は旧耐震基準で建築された商工会館の解体を行うもの。施設の構造・規模はRC造一部S造3階建て、延べ1339平方m、1971年建築となる。本年6月末に商工会が移転したことを受けて、このほど解体工事に着手することとなった。なお、解体工事の実施設計は石川建築設計事務所(土浦市)が策定した。
建物の解体後には、跡地整地を実施したうえで、砕石敷き均しを行う。また、一部の既存アスファルト舗装撤去後、駐車ライン引きを含む再アスファルト舗装を実施していく。これらの一連の工事は一括しての発注を予定する。9月から11月にかけて入札・契約を行い、その後、着工となり、年度内の完成を目指す。なお、跡地の利活用については、現時点で予定はないという。
墓地管理整備事業では市営墓地整備工事費に2222万円を予算化。この事業は海浜公園墓地に合葬墓を整備するもの。当初予算では工事費に2億1860万円を計上し、これまでに2回、一般競争入札を開札した。しかし、参加者が辞退となり、入札は不調。参加業者にヒアリングを実施したところ、近年の建設資材の高騰が原因だと判明した。そこで、市はこのほど、工事費を増額して対応することになった。当初予算と補正分を合計した工事費は約2億4000万円となる。
合葬墓はライフスタイルの多様化による承継者不足を受けて整備するもの。建設場所は海浜公園墓地とし、施設の構造・規模はRC造平屋458平方mとし、内部に納骨堂約1500基と合祀墓約4500体とする。実施設計は綜企画設計(東京都中央区)が担当した。
今後は予算が可決すれば、速やかに発注を行う。工事契約は議会案件となるため、12月議会で承認を受けた後に着工となる。供用開始時期は、順調にいけば23年11月ごろになる見込みだ。関連工事としては、海浜公園墓地の駐車場整備も予定している。合葬墓の進捗にあわせて、発注する計画となる。なお、整備工事費や物品購入費などを含めた事業費2億6085万円については、9月補正で繰越明許費に設定した。
都市公園等維持管理事業では、公園施設整備改修等工事費に3600万円を充てる。この工事は昨年度に整備した息栖の森駐車場にトイレを新設するもの。息栖神社は近年、観光客が増加している状況にあり、駐車場のトイレを設置する要望が寄せられていることを受けて、整備することになった。
施設の構造・規模はRC造平屋20平方m程度とし、男子トイレ(小便器2基、大便器2基)、女子トイレ(大便器2基)、多目的トイレ(大便器1基)を配置する。なお、実施設計は板垣建築設計事務所(神栖市)が策定。現在は、資材の高騰などを受けて、設計を修正している段階にあり、まとまり次第、発注する予定だ。
民間保育園等振興事業では、民間保育所施設整備に6335万円を補助する。対象となる法人は社会福祉法人グロウ会(仮称)で、日川地内に保育所を新設する。定員は3歳から5歳の合計30人とし、23年4月1日の開園を予定している。
若松公民館管理運営事業では環境整備工事費に221万円を計上した。これは高圧ケーブルの改修を行う。当初予算でも工事費を計上していたが、想定よりも摩耗が激しいため、9月補正で工事費を増額することになった。工事費の合計は約560万円になる。
工事請負契約の締結では、「4波崎東部市営住宅建替工事」を大勝・森新JVと14億6300万円で契約する案を提案している。