市庁舎整備の基本設計 山下と優先交渉(千葉県市原市)
[2022/8/31 千葉版]
千葉県市原市は30日、市庁舎整備に向けた基本設計業務について、公募型プロポーザルを実施した結果、優先交渉権者に山下設計(東京都中央区)を選定したことを明らかにした。契約上限額は1億4177万1300円。市役所第2庁舎などを現敷地で集約し、デザインビルド(DB)方式で延べ1万4000平方m規模の新庁舎を整備する計画だ。
プロポでは、山下設計が参加表明書を提出。提案書やヒアリング内容を審査会で評価した結果、基準を超えていたため、同社を優先交渉権者に選定している。
3月に策定した「市原市庁舎等整備基本計画」に基づき、市原市役所第2庁舎や議会厚生棟、新議会棟を建て替え、新庁舎として整備していく。
基本業務では▽基本設計方針の策定▽基本設計図書の作成▽概算工事費の検討▽全体工程計画の作成▽免震構造の検討▽第1庁舎を除く既存庁舎の解体基本設計▽オフィス環境整備の設計▽ランニングコストの算定▽外構整備の基本設計▽地質調査──などを担当する。履行期間は2023年12月20日まで。
基本計画では、必要な庁舎規模として、市民スペース673平方m、議会用スペース1666平方m、執務室関係4525平方m、会議室771平方m、書庫・倉庫394平方m、共用6011平方mの延べ1万4040平方mを算出。新庁舎の構造形式は、「免震構造」を採用する。
新庁舎の配置については、現敷地内の空地の中で比較的広いスペースが確保できるA駐車場とB駐車場を比較検証。その結果、各庁舎の位置関係から、連携軸を意識しやすく、国分寺中央公園などの周辺施設も視野に入れ、敷地全体の利活用を図りやすい「B駐車場に配置する案」を基本とする。
この配置案における新庁舎のフロア構成については、1階に窓口、2階に会議室、3階~4階に執務室、5階に議会、6階に書庫・倉庫・機械室、屋上に屋外機置場をそれぞれ配置するイメージを提示。具体的には設計段階で検討する。
事業手法については、定量・定性両面から検証し、総合的に評価した結果、DB方式が優位となった。
事業費は、調査・設計費4億5000万円、庁舎整備費73億5000万円の計78億円を概算。関連事業費として、外構など6億6000万円、既存庁舎の解体費20億6000万円を見込んでいる。
基本計画策定支援業務は山下設計・三菱総合研究所共同企業体が担当。