公共事業費に81億円 県9月補正への要望 堆積土除去など上乗せ(自民党県連)

[2022/8/26 栃木版]

 自民党県連(茂木敏充会長)ととちぎ自民党議員会(螺良昭人会長)は25日、県の9月補正予算案に対する要望書を福田富一知事に提出した。予算要望事項は、13重点事業で308億1696万円となる。道路整備を着実に実施するため公共事業費に81億0965万円を要望したほか、道路側溝の整備などに7億7000万円を政調上乗せで要望。防災・減災対策では、特に中小河川の堆積土除去を推進するため政調上乗せで9億円を要望するとともに、荒廃林地の復旧のため環境森林部の県単公共事業費にも5000万円を政調上乗せしている。これらの要望に対し、福田知事は9月7日に回答する予定としている。

 要望書によると、2022年度9月補正予算の編成にあたっては、直面している新型コロナウイルス第7波と原油価格・物価高騰による県内経済・県民生活への影響の抑制などに全力を尽くすとともに、県政を取り巻く課題の解決とさらなる成長を目指した対策を講じる必要があるとして、要望書にまとめた内容を検討のうえ、それぞれの措置を講じるよう強く要望した。

 予算要望事項を見ると、安全・安心な暮らしの実現に向けては「成長を支える広域道路ネットワークの充実・強化」や「誰もが安全で安心して利用できる道づくり」、さらに横断的施策である「県土強靭化、防災・減災対策」などを推進するため、必要な道路整備を着実に実施するよう要望した。

 県土整備部の公共事業費には81億0965万円を要望したほか、県土整備部の県単公共事業費に7億7000万円を政調上乗せで要望した。道路の舗装修繕をはじめ、内水氾濫に備えて道路の水はけを改善するよう側溝の設置・拡幅や清掃を進めるほか、災害時の倒木を防ぐ予防伐採も積極的に取り組むよう求めた。

 公共事業関連調査費には、今後の円滑な事業実施に向けて1億円を政調上乗せで要望。また、公共交通の維持や充実を図るため、無人運転移動サービスの導入検討をより一層推進するよう、生活交通ネットワーク形成促進事業費に1億8000万円を要望した。

 防災・減災対策には、政調上乗せで9億円を要望。自然災害の激甚化や頻発化から地元住民の不安を払しょくするため、特に中小河川の堆積土除去を推進するよう求めた。また、倒木の流入が河川氾濫の要因の1つでもあることから、山間部に残された倒木や間伐材を除去するよう、環境森林部の県単公共事業費に5000万円を政調上乗せした。

 農業農村インフラについても、自然災害に対する地域防災力の強化に大きな役割を有していることから、老朽化した農業水利施設の更新整備を積極的に進めるとともに、農地の排水対策のさらなる強化にも努める必要があるとして、農政部の県単公共事業費に政調上乗せで2000万円を要望した。

 予算要望事項と金額は次の通り。(単位・万円)
【新型コロナウイルス感染症への対応】
▽新型コロナウイルス感染症医療提供体制整備事業費=199億0000
▽新型コロナウイルス感染症検査体制整備事業費=6億6917.7
▽ベトナム・タイにおけるとちぎの魅力発信事業費=6023.1
▽県産米消費拡大事業費=2500
【原油価格・物価高騰への対応】
▽地域公共交通等支援事業費=1270
【安全・安心な暮らしの実現】
▽公共事業費(県土整備部)=81億0965.9
▽県単公共事業費(県土整備部)=7億7000
▽公共事業関連調査費(県土整備部)=1億0000
▽生活交通ネットワーク形成促進事業費=1億8000
▽県単公共事業費(環境森林部)=5000
▽緊急防災・減災対策事業費=9億0000
▽県単公共事業費(農政部)=2000
【軽費老人ホームに勤務する職員の処遇改善】
▽軽費老人ホーム運営助成費=2019.6

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