窪田電気工事JVを特定 設計・施工一括 役場庁舎の設備ZEB化(宮城県 丸森町)

[2022/8/ 宮城版]
 丸森町は役場庁舎の環境配慮型改修(ZEB化)業務の契約候補者に窪田電気工事(角田市)・大成温調(東北支店・仙台市宮城野区)・楠山設計(仙台市青葉区)JVを特定した。仮契約を経て、9月の本契約締結を目指す。業務では庁舎設備のZEB化に向けた設計・施工を一括で担当する。履行期間は2024年3月15日まで。契約額の上限は2カ年で税込み計8億6020万円となっている。
 同JVの構成は、代表企業が窪田電気工事で大成温調と施工を分担する。設計・監理を楠山設計が担う。
 契約候補者の選定に当たって、単体企業やJVを対象に公募型プロポーザルを実施。応募は同JVのみだった。19日のプレゼンテーションを経て特定に至っている。仮契約を今月下旬に結び、本契約に向けて町議会9月定例会に契約締結議案を提出する見通し。
 業務では実施設計・施工監理として、補助事業の申請に関する支援や、「Nearly ZEB」の認証基準と要求水準書を満たす建築・電気設備・機械設備に関する設計、その照査・施工監理を担当する。改修業務(工事)では、設計に基づき設備などの改修工事を受け持つ。
 対象の施設はメインの役場庁舎がRC造4階建て延べ5112平方mの規模。そのほか、第一車庫が1057平方m、第二車庫が319平方m、受水槽・キュービクル置場が約34平方mなど。
 事業により「Nearly ZEB」の水準を満たす改修のほか、空調を既存のセントラル方式から電気ヒートポンプ式エアコンの個別設置タイプに切り替える。受変電設備や太陽光発電設備、蓄電池などの屋外設備はハザードマップに基づき浸水深以上の高さ(4.4m)にかさ上げした上で設置する。照明は既存の蛍光灯からLEDに更新する計画だ。
 履行期間は本年度業務が23年1月23日まで、24年度業務が補助交付決定から24年1月5日まで。これ以外の業務を含む最終的な履行期間は同年3月15日まで。
 災害時に対策本部となる重要拠点である役場庁舎は、築36年を経過し、老朽化・経年劣化により各種設備の稼働効率が低下し、省エネ設備への切り替えが急務の状況。環境省の二酸化炭素排出抑制対策事業費等補助金(レジリエンス強化型ZEB化実証事業)を活用して既存設備を改修し、高効率化や温室効果ガス削減を目指す。

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