総合スポーツセンター体育館 現地建替へ設計着手 (千葉県)

[2022/8/25 千葉版]
 千葉県は総合スポーツセンター体育館整備事業に着手する。令和元年台風15号の被害により利用停止中の体育館を現地で建て替える計画。2022年度予算の新規事業として予算を計上している。既存施設の解体設計や新施設の基本設計に着手し、28年度中の供用開始を目指す。

 22年度予算では、同事業について、解体設計と測量調査に2500万円を計上するとともに、基本設計で6700万円の債務負担を設定。基本設計業務の委託に向け、関係機関と調整を進めている。

 新しい体育館は、「ジュニアからシニアまで全ての年代の競技スポーツの一大拠点」として、県大会や全国規模の大会などの開催に必要な基準を満たすとともに、バリアフリー性能に優れた施設とすることを整備のコンセプトとしている。

 競技団体などの意見を踏まえ、競技スペースの確保や利便性の向上について検討を進めており、本県の競技力向上の拠点にふさわしいスポーツ施設となるよう整備していく方針だ。

 千葉市稲毛区の県総合スポーツセンター体育館は、房総半島台風により、屋根の一部が被災し、利用を休止している。県は整備検討に関する調査業務を協和コンサルタンツ(東京都渋谷区)に委託した。

 同業務では、大規模修繕のほか、建て替えなども視野に入れて、今後の整備手法や概算工事費、整備スケジュールなどを検討。その結果、ライフサイクルコストやバリアフリー化への対応などの面で、現地での建て替えが最適と結論付けている。

 体育館の構造・規模はRC造2階建て延べ7774平方m。1972年7月に完成した。築50年が経過し、施設全体の老朽化が進んでいる。収容人数はスタンド3104人、フロア2026人の計5130人。第1競技場と第2競技場で構成している。

 この体育館は、県内のスポーツ施設の拠点として、国体や高校総体など、多くの大会の競技会場として使用されてきた。房総半島台風により、屋根が大きく損壊し、利用休止を余儀なくされている。さまざまなスポーツ団体の大会に影響を及ぼしており、早急な対応が求められている。

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