設計策定でプロポ 施設複合化で 工事は来年6月にも着工(矢板市)
[2022/8/20 栃木版]
矢板市はこのほど、「施設複合化基本・実施設計業務委託」に係る指名型プロポーザルを開始した。市の公共施設再配置計画に基づき、閉校予定となっている市立泉中学校へ公民館など5施設の機能を集約するための、施設複合化の基本・実施設計を策定する。参加表明書は26日17時までに、市総務部総務課へ持参または電子メール、郵送で提出する(必着)。履行期間は、契約締結日の翌日から23年3月10日までで、見積上限額は792万円(税込)とする。改修工事は23年6月から24年2月にかけて行い、24年度から複合化施設の供用を開始する計画。概算工事費の見込額は税込み2億円以内とし、これを越える場合の追加提案も可能とする。
この事業は、「市公共施設等総合管理計画」の基本方針である公共施設の利活用の推進、また公共施設の再配置を進めていくための指針「市公共施設再配置計画」に基づき、閉校予定の泉中学校へ泉公民館、泉保育所、郷土資料館、泉げんきセンターおよびきずな館の機能を集約するもの。これにより、設総量の最適化や行政サービス水準の維持・向上、公共施設の安全・安心を確保することを目的とする。
泉はつらつ館、泉公民館、泉はつらつ館の事業運営を行っている社会福祉協議会(きずな館)を集約し、地域包括支援センター「やしお」との連携を図ることで、地域密着型の介護予防などの高齢者福祉施策を推進。また、高齢者の集まる場所に保育所を集約することで、幼老複合施設としての機能も備え、高齢者の生きがいづくりと子どもの教育的効果を目指す。
計画によると、泉中学校(矢板市泉526)の普通教室棟、特別教室棟および共同調理場に泉公民館、泉保育所、泉げんきセンター、郷土資料館、きずな館の機能を集約および転用する。
敷地面積は2万0356平方m(建物敷地9878平方m、運動場用地8917平方m、共同調理場用地1561平方m)で、建物の延床面積は特別教室棟がRC造3階建て延べ1343平方m、普通教室棟がRC造3階建て延べ1813平方m、共同調理場がS造平屋273平方mとなっている。
複合化や転用する既存施設の概要は、泉公民館がRC造2階建て延べ812平方m、泉保育所がS造平屋延べ530平方m、泉げんきセンターがRC造2階建て延べ520平方m、郷土資料館がS造平屋延べ1367平方m、きずな館がRC造2階建て延べ567平方mとなる。
今回は、公共施設の統廃合を推進し機能を集約するにあたって、民間事業者の豊富で優れた経験、技術力、想像力およびコスト意識を導入し、改修工事実施設計を確実かつ円滑に実施することを目的に、設計者をプロポーザルで選定する。設計対象に関する提案を受け、審査を実施して最も優れた提案を行った者を受託候補者、次いで優れた提案を行った者を次点者として、それぞれ1者特定する。
指名型ではあるが、参加については任意とする。参加要件は▽代表者が所属または代表する企業が一級建築士事務所登録をしている▽管理技術者、建築(意匠)主任担当技術者は一級建築士であり直接的かつ恒常的に雇用関係にある者を主任担当技術者として配置できる-などの要件を満たす、指名通知を受けた事業者としている。
スケジュールは、参加表明書や辞退書の提出を26日まで受け付け、9月3日に現地見学を行う。現地見学の参加を希望する者は30日までに、持参、電子メールまたは郵送(必着)で申込書を提出する。
企画提案書は、正本1部と副本1部および資料をPDFデータにしたものを、9月21日午後5時までに持参または書留郵便(必着)で提出する。9月26日にはプレゼンテーションを実施し、審査結果は9月30日までに通知する。
詳しい問い合わせは、市総務部総務課0287-43-1113、メールkanzai@city.yaita.tochigi.jpへ。