JR社宅跡活用で協議 西側8棟を東鉄工業が解体(船橋市)
[2022/8/10 千葉版]
船橋市は、解体が進む船橋市場町社宅について、所有する東日本旅客鉄道(JR東日本)と、跡地の利活用に向けた協議を進めることを明らかにした。社宅内北側の東西通路は、近隣住民の重要な生活道路になっていることから、現在の利用状況を考慮した利活用を求めるほか、北側に隣接する船橋市地方卸売市場の再整備は、同跡地の開発と連携を図りつつ進める方針だ。
船橋市場町社宅は、東西4列の全15棟で構成。全棟5階建て。社宅を含むJRが所有する用地面積は約4.5ha。社宅内北側の東西通路は、海老川に架かる太郎橋を渡って船橋駅方面に連絡するなど、地域の重要な生活道路としての役割を担っている。
船橋駅寄り、海老川沿いからの2列8棟は、2023年7月下旬までのスケジュールで解体を進めている。発注者は、東日本旅客鉄道・千葉建築技術センター(千葉市中央区)。施工は東鉄工業・千葉支店(同)が担当。一方、現在も居住中の、東側7棟の解体時期は未定となっている。
跡地の利活用については、市都市計画課が窓口となり事業者から相談を受けており、今後、事業者と協議を進めるなかで、社宅内の東西通路など、周辺の渋滞対策についても協議をする。
また、船橋市地方卸売市場とは、南側隣地境界において約360m隣接していることから、市場施設にどのような影響が及ぶのかを確認するなど、連携を図りながら市場の再整備を進めたいとしている。
船橋市地方卸売市場の経営戦略によると、海老川を挟んだ西側エリアは廃止し、東側用地への集約を進めるなど範囲を縮小。16年に竣工した管理棟以外の施設を第1期(関連店舗棟・冷蔵庫棟)と第2期(水産売場棟・青果売場棟・加工配送施設等)に分け、施設を稼働しながら順次建て替える。
敷地面積は、海老川の東側エリアが7.7ha、西側エリアが約3.7ha。西側エリアは、事業の進捗状況を確認しながら別途活用方法を検討する方針だ。