新焼却施設の基本計画支援プロポ 建設技研が受注候補に(千葉県市原市)
[2022/8/6 千葉版]
千葉県市原市は、新焼却施設の整備に向けた基本計画策定支援業務について、公募型プロポーザルで建設技術研究所(千葉事務所・千葉市中央区)を受注候補者に選定した。提案限度額は3799万4000円。新施設の建設予定地や施設規模などの検討、PFI等導入可能性調査を進め、2024年度までに基本計画をとりまとめる。
同市で発生する可燃ごみは、福増クリーンセンターの第一工場と第二工場で焼却処理している。両工場とも老朽化が進んでおり、延命化工事などを施しているものの、第一工場は稼働から38年、第二工場は稼働から28年がそれぞれ経過している。
八千代エンジニヤリング(千葉事務所・千葉市中央区)に委託した中長期整備方針等策定支援業務で、両工場ともに耐用年数を迎えることが判明したため、32年の供用開始を目指し、新たな焼却施設の整備を進めていく方針だ。
現施設の処理能力は、第一工場が日量300t(100t×3基)、第二工場が日量220t(110t×2基)。炉の形式は全連続燃焼式焼却炉となっている。
同業務では、施設の建設場所について、経済性や収集運搬など、同市を取り巻く状況を考慮して検討。ごみ処理広域化・集約化の課題とその対応策を検討するとともに、広域化・集約化に対する考え方を整理する。
処理対象物の将来排出量を踏まえ、施設規模と系列数(炉数)を設定。処理方式については、委員会で検討するため、資料の作成や検討結果のとりまとめを担当する。
ごみ処理に伴い発生する余熱を積極的に有効活用するため、場内熱利用方式や発電方式、場外余熱利用計画などを検討し、余熱利用計画を作成する。
建設予定地の各種規制や条件を踏まえ、施設の配置計画や敷地内の車両動線計画を作成。配置・動線計画上の課題と対応策を工事中、供用開始時の段階ごとに分けて検討していく。
付帯施設については、廃棄物処理施設の建設動向を踏まえ、環境学習や地域防災などの機能を検討する。準備作業から運営維持管理までの全体工程をとりまとめる。
これらの検討結果に基づき、施設整備の概算事業費として建設コストや維持管理・運営コストを算定する。算定に当たっては、国内で実績のあるプラントメーカーを中心とした民間事業者に意見を聴取する。
PFI等導入可能性調査業務では▽事業手法の整理▽事業全体の枠組み(スキーム)の検討▽市場調査▽事業化シミュレーション(VFMの検討)▽事業手法の評価──などを担当する。履行期限は25年3月19日まで。