建築は岡部JVに 笹野消防署庁舎建設工事の結果(ひたちなか・東海事務組合)

[2022/8/5 茨城版]
 ひたちなか・東海広域事務組合はこのほど、消防本部・笹野消防署庁舎建設工事に係る一般競争入札3件を開札した。このうち、建築工事については、岡部工務店・大栄建設JVが15億6500万円で落札となった。今回の工事は議会案件となるため、8日開催の組合定例議会へ諮り、承認を得た後に着工する予定。工期は24年5月31日に設定しており、24年度中の運用開始を目指す。なお、新庁舎完成後には、解体工事や外構工事などを予定している。

 この事業は、ひたちなか市笹野町2丁目に立地する消防本部と笹野消防署の老朽化を受けて、建て替えを行うもの。その際には東側の隣接地に拡張して整備を行う。総事業費は45億0718万円に設定している。

 新庁舎棟の構造・規模はS造3階建て基礎免震、延べ4238平方mに設定。敷地内にはこのほか、車庫棟(S造平屋285平方m)や訓練棟(RC造3階建て、延べ280平方m)、付属棟2棟(RC造平屋53平方m・49平方m)、無線機収容局舎(S造平屋9平方m)などを配置していく。駐車場には164台(思いやり駐車場4台)を確保する。設計は久米設計(東京都江東区)で策定した。

 新庁舎は管理区域を明確にして来庁者や緊急時出動動線が交差しないように動線分離を図るほか、建物のセキュリティに配慮する。また、省エネルギーや環境に配慮した建物にするとともに、全館免震庁舎による耐震性の確保や災害時でも庁舎の持続的運用が可能な施設として整備する。

 今回開札となった建設工事では、建築と電気設備、機械設備の3件に分離しての発注となった。各入札結果をみると、建築工事は岡部工務店・大栄建設JVで15億6500万円(予定価格16億7755万円)で落札。電気設備はハレルヤ産業・協進電気JVで4億0620万円(同4億2314万円)、機械設備は西野工業・大成設備工業JVで3億5000万円(同3億5194万円)となっている。

 今後のスケジュールは、22年度から24年度の3カ年で建設工事を進めていく。24年度に消防指令システムや消防救急デジタル無線などを設置し、24年度中の運用開始を目指す。移転後の25年度には既存庁舎の解体工事を行い、25-26年度で訓練棟や車庫棟などの建設工事、その後、既存倉庫の解体工事と外構工事を行って、全面供用を開始する。

 なお、本年度には本体工事に加え、消防指令システムおよび消防救急デジタル無線システム整備工事の発注を予定している。発注時期は11月から12月ごろを見込む。事業費については、当初予算で3億7750万円を確保している。

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