トンネル点検に遅れ 県内の点検状況を共有(千葉県道路メンテナンス会議)
[2022/8/3 千葉版]
国土交通省や県、市町村など県内道路管理者で構成する千葉県道路メンテナンス会議(会長・小島昌希千葉国道事務所長)が2日、ウェブ形式で開かれた。県内の点検状況などが報告され、橋梁や道路附属物などは順調に進んでいるものの、トンネルは遅れていることが明らかになった。
小島会長は道路メンテナンスに関する国の施策を説明し、「道路の老朽化対策は、先送りにして状況が改善することは決してない」と強調。計画的・効率的な修繕の必要性を指摘し、メンテナンスサイクルを継続的に進めていく重要性を訴え、協力を求めた。
定期点検は5カ年で一巡するよう取り組んでおり、本年度は2巡目4年目に当たる。県内の点検状況をみると、橋梁は1万1916橋に対し、5カ年の等分で点検する場合、これまでの3カ年で60%のところ約60%の実績。4カ年で80%のところ約82%となる予定だ。
大型カルバートやシェッド、横断歩道橋、門型標識など道路付属物は1985カ所に対し、2巡目3カ年で60%のところ約70%の実績。4カ年で80%のところ約79%となる見通しを示した。
トンネルは452カ所に対して、3カ年で60%のところ約38%の実績にとどまる。4カ年で80%のところ約49%を予定しており、橋梁や道路付属物に比べて、進ちょくが遅れている。
同会議は秋ごろ、自治体職員を対象に、道路メンテナンスに関する橋梁点検現地講習会や橋梁補修見学会などを開催する予定だという。
道路メンテナンス会議は、効果的な老朽化対策を進めるため、各都道府県に設置されている。本県では年2~3回の頻度で、これまで18回の「千葉県道路メンテナンス会議」を開催。定期点検講習会や修繕工事現場見学会、メンテナンスに関する講演会を通じて、道路メンテナンスの技術力向上を図っている。