西松建設JVがダム本体工 川内沢川の上流に建設(宮城県出納局)

[2022/7/28 宮城版]
 宮城県出納局は7月27日、WTO対象の一般競争入札を行った「川内沢ダム本体工事」について、落札結果を発表した。西松建設(北日本支社・仙台市青葉区)・奥田建設(仙台市青葉区)・グリーン企画建設(名取市)で結成した共同企業体(JV)が、43億円で落札した。名取市愛島(めでしま)地区に、貯水容量179万立方mの重力式コンクリートダムを建設する。

 川内沢ダム本体工事は3社で結成した特定JVを対象に、6月10日に入札を執行した。JV11者が参加。上位8番目までが調査基準価格の44億1280万3000円を下回ったため、履行能力確認調査と総合評価(標準型)が行われていた。

 総合評価では価格評価点で大きな差がつかず、価格以外の評価点で争われた。西松建設JVは地域貢献や施工計画などの評価で得点を伸ばし、総合評価点96.25点(価格70点+価格以外26.25点)を獲得。総合評価で2番目の鹿島建設(東北支店・仙台市青葉区)・橋本店(仙台市青葉区)・遠藤興業(石巻市)JVにわずか1.32点差で競り勝った。予定価格は49億4417万3000円だった。

 川内沢ダムは名取市、岩沼市の治水・利水を目的に、川内沢川の上流部に建設する。貯水容量は179万立方mを見込み、堤体高39.7m(堤頂長145m)の重力式コンクリートダムを建設する。工事では堤体の建設位置を4万9510立方m掘削し、コンソリデーショングラウチング、カーテングラウチングなどの基礎処理工を行う。コンクリートの打設量は5万4350立方mを見込む。工期は2026年3月25日まで。

 川内沢ダムの工事は現在、付け替え道路の工事が先行している。ダム湖に沈む名取市道「道祖神愛島台線」の延長3900mの付け替えを、宮城県と名取市が分担して進めている。

Comments are closed.


Powered by WordPress, WP Theme designed by WSC Project.