“防災道の駅”設計着手 アクセス道路など機能強化(八千代市)

[2022/7/26 千葉版]

 八千代市は、「防災道の駅」に選定された「道の駅やちよ」の基本設計等業務の委託事業者を選定する指名競争入札を公告した。「防災道の駅やちよ整備検討会」での検討結果をふまえ、基本設計に着手する。2023年度までに、非常用発電機や防災倉庫を整備。24年度以降に国道からのアクセスを強化し、八千代ふるさとステーションの建物をリニューアルする方針だ。6月補正予算には基本設計等業務委託料として1639万円を計上している。8月3日に開札する予定だ。

 国道16号沿いの「道の駅やちよ」は、1997年7月に開館した「八千代ふるさとステーション」と、13年4月に開館した「やちよ農業交流センター」で構成。昨年6月、県内では唯一、国土交通省から「防災道の駅」に選定された。

 「防災道の駅」としての選定要件を満たすためには、無停電化、防災倉庫や情報掲示板の設置、飲料水や十分な数のトイレ確保などが必要となるため、今後は、交付金やBCPの策定などハード・ソフト両面から国の支援を受け、必要となる施設や体制を整備する。

 21年度には、学識経験者らで構成する整備検討会を計4回にわたって開催。「防災道の駅」としての要件を満たすため、必要な施設など整備ビジョンの検討を進めてきた。同検討会の成果は服部友則市長に提出、「整備コンセプト」と「整備計画」として今年3月にとりまとめが完了している。

 整備コンセプトについては、「行ってみよう道の駅~農と遊びと防災と~」を設定。災害時には最大400人の避難者が3日間過ごすことを想定している。

 整備内容をについては、「八千代ふるさとステーション」は、“地域の防災拠点”として、23年度までに非常用電源(20平方m)を設置するなど無停電化を進め、防災倉庫(67平方m)や防災トイレ(357平方m)、貯水槽(25平方m)を整備。24年度以降に、手狭で老朽化している建物本体を改修。道路情報の提供システムを更新する。

 一方、新川を挟んだ「やちよ農業交流センター」では、“広域的な防災拠点”として、23年度までに、通信設備や防災倉庫の設置、現有トイレの機能強化を完了。24年度以降に、国道16号からのアクセスを強化し、駐車場を拡張、ドックランを新設する。

 国道からのアクセスについては、国道と直結する出入口を内回りのみや、双方向に整備する案を検討している。

 なお、国道交通省千葉国道事務所では、「道の駅やちよ」や南房総市の「道の駅とみうら枇杷倶楽部」周辺を対象とした、「R4千葉国道管内道の駅機能強化等検討F9業務」の委託事業者を選定する簡易公募型プロポーザルの手続きを進めている。

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