緊急時連絡管を整備へ 福増にポンプ場新設 実施設計に着手(千葉県市原市)
[2022/7/20 千葉版]
千葉県市原市は、緊急時連絡管の整備に向け、ポンプ場や送水管の実施設計に着手する。福増地区で、災害などの緊急時に県の福増浄水場から三和配水池へ送水するため、計画送水日量8400m3規模のポンプ場を新設するほか、延長1.5kmの送水管を整備する計画だ。用地取得なども進め、2023年度の着工を目指す。全体事業費は10億円規模を見込んでいる。
市営水道は、高滝ダムを水源とする表流により、給水量の約6割をまかなっている。浄水施設が新井浄水場の1カ所しかなく、災害などで機能に支障が出た場合、広範囲での断水する可能性がある。
このようなことを踏まえ、災害時などに県営水道から応援給水を受けられるよう、近接する県営の福増浄水場と市営の三和配水池の間に緊急時連絡管を整備する計画だ。
緊急時送水用ポンプ場の規模は日量8400m3。送水ポンプは毎分5.84m3×36m×75kW×2台。ポンプ井は181m3×2池。ポンプ棟は地下1階地上1階建てとし、地下のポンプ室は210平方mを確保する。
緊急時連絡管の口径は400mm。整備延長は1500mで、開削工法を採用する。基本設計はNJS(東京都港区)が担当した。
市上下水道部は、実施設計や用地測量、地質調査などの業務について、委託先を選定する一般競争入札の手続きを進めており、29日に開札する。本年度予算では、緊急時連絡管整備事業の実施設計委託料などに8975万円を計上している。
実施設計の履行期限は2023年3月7日まで。同業務の成果を踏まえ、23年度に用地取得を進めるとともに、土木工事や管布設工事に着手し、24年度から建築工事や機械・電気設備工事を進め、25年度末の供用開始を目指している。