パシコンが予備設計 北千葉道路の市川・松戸間(首都国道)
[2022/7/14 千葉版]
国土交通省首都国道事務所は、北千葉道路の千葉県市川市~松戸市間について、予備設計業務をパシフィックコンサルタンツ(東京都千代田区)に委託した。簡易公募型競争入札の総合評価落札方式で選定を進め、落札額は3950万円。早期の着工に向け、2021年度に実施した測量業務の成果を踏まえ、道路やインターチェンジなどの検討を本格化する。
本年度予算では、国道464号北千葉道路(市川・松戸)に1億5000万円を配分。21年度に国の直轄権限代行事業により事業着手した延長3・5km区間について、予備設計や地質調査などを進めていく方針だ。
予備設計業務では、地下部などを除く道路のほか、松戸市川西IC(仮称)や、擁壁など一般構造物を対象とする。履行期限は23年2月24日まで。
北千葉道路(市川・松戸)の対象区間は、東京外環自動車道・北千葉JCT(仮称)東側の市川市堀之内~大町で、延長は専用部が1・9km、一般部が3・5km。道路規格は専用部が第1種第3級、一般部が第4種第1級で、いずれも4車線で整備する計画だ。
全体事業費は1900億円を概算。その内訳は、工事費1381億6500万円、用地・補償費247億8600万円、地質調査や測量、設計など間接経費270億5000万円。このうち工事費は、改良費201億5900万円、橋梁費102億6800万円、トンネル費720億1100万円、IC・JCT費87億6000万円、舗装費20億4200万円、付帯施設費249億2500万円となっている。
北千葉道路は、外環道と成田空港を最短で結ぶ計画延長約43kmの幹線道路。沿線地域の慢性的な交通混雑の課題を解決するとともに、首都圏の国際競争力の強化のほか、災害時の緊急輸送路としても機能する重要な道路と位置付けられている。
鎌ケ谷市~印西市間の約19・7km区間が整備済み。残る区間のうち印西市~成田市間の約13・5kmが整備中で、市川市~鎌ケ谷市間の約9kmが未整備となっている。
未整備区間では、東西方向の幹線道路が脆弱なため、国道464号や並行する県道などでは、慢性的に渋滞が発生している。この地域では、災害時の緊急輸送ネットワークの強化が急務となっている。