早期事業化に意欲 市民プールの再整備(市川市)
[2022/7/12 千葉版]
市川市は、市民プールの再整備について、北東部地域のスポーツ施設の不足、既存施設の老朽化の観点から、早期事業化に向けて取り組む方針を明らかにした。庁内の合意形成後に、市民プール再整備計画の策定に着手、整備に伴う条件を整備するとともに、整備内容やゾーニングなどの具体的な検討を進める。再整備計画と基本・実施設計の策定に約3年、施工に約2年を見込んでいる。
北方町4丁目にある市民プールは、1982年の開設から約40年が経過するなど、老朽化が進んでいる。
市は、老朽化した市民プールの再整備を計画。「北東部スポーツタウン基本構想」(14年策定、18年改訂)では、新たな施設のコンセプトに「スポーツライフの推進と健全な心身を育む施設をつくる」を設定。約3.8haの敷地に、屋内プールやフィットネス・トレーニング室、体育館、多目的球場、駐車場などからなる「仮称・東市川スポーツプラザ」を整備する方針を盛り込んでいる。
同構想をふまえ、19年度に民間活力導入に関するマーケットサウンディングを実施。事業の進め方や整備手法、スケジュールなどを市場調査したものの、コロナ禍などの影響で、再整備計画の策定に着手できていない状況が続いている。
また、再整備計画の上位構想「北東部スポーツタウン基本構想」は、策定から約7年が経過。コロナ禍の社会状況の変化や、東京五輪後の競技ニーズなどを踏まえた内容の見直しが必要となっている。
そこで、今年度は、「市川市スポーツ振興基本計画」の見直しにあわせ、北東部スポーツタウン基本構想の整備基本方針などとの整合性を検証、必要に応じて同構想を見直す。
その後、庁内で合意形成が図られた場合、市民プール再整備計画の策定に着手。上位計画の見直しをふまえ、施設の配置や規模、ICT技術の活用、土地利用計画、周辺の道路などのインフラ整備を考慮した再整備計画を策定する方針だ。
整備内容の具体的な方向性については、既存施設のレジャー性に加えて、健康増進や競技力の向上、学校の授業での活用など、子どもから高齢者まで幅広い世代のニーズに応える多目的な施設として整備することを想定している。