千葉地区に特別支援学校 旧中学校を大規模改造(千葉県)
[2022/7/6 千葉版]
千葉県教育庁は、千葉市花見川区の旧千葉市立花見川第二中学校の校舎などを大規模改造し、県立千葉地区特別支援学校(仮称)を整備する計画だ。校舎の増築のほか、食堂棟や作業棟の新設なども想定している。基本設計業務の委託先を選定する指名競争入札の手続きを進めており、21日に開札する。
県内では、知的障害特別支援学校と肢体不自由特別支援学校を合わせ、1065人規模の過密状況となっている。この状態を解消するため、県教育庁は、学校の新設や既存校の増築などを進めている。
千葉地域では、千葉特別支援学校と八千代特別支援学校の新たな受け皿となる千葉地区特別支援学校(仮称)を整備する計画。旧千葉市立花見川第二中学校跡の校舎や屋内運動場を大規模改造する方針だ。
校舎は普通教室棟がRC造4階建て延べ2694平方mとRC造4階建て延べ2372平方mの2棟、管理特別教室棟がRC造4階建て延べ2489平方mの1棟。校舎棟はコの字型に接続している。屋内運動場はS造2階建て延べ970平方mとなっている。
校舎の4階が使用できないため、教室のスペースとして1600平方m規模を増築する方針。このほか、新たに食堂棟(900平方m)や作業棟(200平方m)を整備するほか、エレベータの新設なども想定している。
基本設計業務では、基本計画も含めた、大規模改造校舎や増築校舎の配置・レイアウト、整備スケジュール、概算事業費などを検討していく。履行期間は210日間。
県教育施設課は、同業務の成果を踏まえ、2023年度に実施設計に着手する考えだ。工期は入札期間も含め、3カ年程度を想定している。
本年3月に策定した第3次県立特別支援学校整備計画では、児童・生徒の過密状況を解消するため、今後5年間で、千葉特別支援学校など7校を対象に、学校の新設や既存校舎の増築などの検討を本格化する方向性が示されている。
県立特別支援学校の在籍者数は5796人で、今後もしばらく増加し、2026年度にピークを迎える見込み。受入規模を大きく上回る在籍者数が想定されており、過密状況が継続する見通しのため、対応が求められている。