JR線沿い20㌶開発 粟宮新都心第一土地区画整理事業 整理組合を設立(小山市)

[2022/6/23 栃木版]
 小山市の粟宮地区で、粟宮新都心第一土地区画整理事業が計画されており、このほど整理組合が設立された。市街地整備課によると、対象区域は約20.0㌶で、組合が主体となり道路、公園、調整池等の都市基盤整備を進める。土地区画整理事業の業務代行者は、大日本土木(東京都新宿区)が担当。22年度は調査設計から着手し、仮換地指定を年末までに行って、適宜調整を終えた箇所から着工したいとしている。事業費は、36億9400万円と試算する。

業務代行者は大日本土木が担当

 粟宮新都心第一土地区画整理事業の対象区域は、粟宮地内(字東道上、字中渋辺、市中留、字南田の一部)と千駄塚地内(字谷合、字上橋戸の一部)の、面積合計約20㌶。JR小山駅から南西に約4.5㌔㍍、JR間々田駅から北東に約3.0㌔㍍に位置し、地区の西側はJR宇都宮線に面している。
 地区内の東部には都市計画道路3・4・7小山野木線が東西に貫通しており、地区北には主要地方道小山環状線が通っている。同地区の土地利用は、大部分が農地や山林。この地区は市街化区域で、第一種住居地域となっている。
 同地区では、道路などの都市基盤が不十分で計画的な基盤整備が必要とされているほか、都市計画道路3・4・7小山野木線の開通に伴う無秩序な市街化が懸念されている。道路など公共施設の整備を行い、良好な居住環境を有する住宅地の整備を図り、都市と周辺環境が調和した都市環境の形成を進めるため、土地区画整理事業を計画した。事業期間は、組合設立認可公告日の2022年5月10日から28年3月31日までを予定。計画人口は約1070人で、約450戸の宅地を予定している。
 公共施設計画は、小山野木線を幹線道路に設定。補助幹線道路は幹線道路に接続する主要な区画道路を幅員8㍍で計画し、幹線道路との交差点は改良を実施する。その他区画道路は幅員6㍍とし、現道との接続に配慮して幅員4.0㍍の道路も配置する。区画道路の総延長は4994㍍で計画した。特殊道路(総延長95㍍)は自動車が進入できないものとし、歩行者導線を考慮して幅員4㍍で適宜配置する。
 街区公園は、地区中央に1号公園(A3580平方㍍)、地区南端に2号公園(A8751平方㍍)を配置する。公園整備は整地工事を組合、施設工事を市主体で25年度に行う。1号公園は、東京電力の鉄塔を現存させて整備する。
 雨水排水は、道路側溝で集水して、道路内に布設する管渠等(総延長1338㍍)で地下調整池へ導水する。調整池(V約1万1000立方㍍)は、2号公園の地下に貯留槽を埋設。公園の南に隣接する地区外の既設水路に排水し、普通河川宮戸川へ放流する。水路の改修事業は市が主体で23~24年度に行い、約350~400㍍の整備を計画している。
 上水道は、市の水道事業が主体となって23~24年度に整備し、消火栓も適宜設置する。下水道も市が主体となって、23~24年度に整備を進めていく。ガスはプロパンガスによる個別供給とし、電気・電話は事業者が負担して整備する。
 事業費は、36億9400万円を試算する。内訳は、幹線道路の改良が7000万円、区画道路整備が5億9200万円、特殊道路整備が900万円、排水路整備が3億0700万円、調整池築造が10億3700万円、公園整地整備が400万円、整地工事(A1万4215.8平方㍍)が2億2600万円、工事雑費が2億4600万円、調査設計(埋蔵文化財調査含む)が6億9000万円としている。
 なお、小山野木線の南東に面する保留地約3㌶については、市内企業の進出が予定されているという。

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