いすみ市佐室地区の浸水対策 落合川で浚渫着手へ (千葉県土整備部)
[2022/6/23 千葉版]
千葉県土整備部は、2021年度の台風に伴う大雨により、浸水被害を受けたいすみ市佐室地区で、浸水対策を本格化している。落合川などの河道内に繁茂する竹木の伐採を進めており、今後、浚渫に着手する方針。熊谷俊人知事は、いすみ市と連携し、ソフト面も含めた浸水対策を積極的に進めていく考えを示している。
2021年8月の台風10号と同10月の台風16号に伴う、大雨により、いすみ市佐室地区では落合川や佐室川から越水し、浸水被害が発生。落合川流域では、流下能力を超える雨量を観測した。
これらの浸水被害を受け、県といすみ市は21年11月、落合川浸水対策調整会議を設置。計4回の会議を開き、ハード、ソフト両面の対策をとりまとめた。
ハード対策をみると、落合川の流下能力を確保するため、いすみ川合流点から佐室地区までの約5・4km区間について、8月末までに河道内に繁茂する竹木の伐採を完了させる計画。河川の浚渫工事に着手するため、準備を進めているという。
ソフト対策では、3月に水害対応タイムラインを策定し、避難体制の強化を図っている。本年度は、監視体制の強化に向け、危機管理型水位計の設置を予定している。
熊谷知事は21年8月、浸水被害のあったいすみ市佐室地区を太田洋いすみ市長とともに視察。流域全体でどのような対策が効果的か、いすみ市と協議して着実に実施していく考えを示していた。